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夏の立山。浄土山と黒部にゆったり寄り道する山旅【浄土山編】

皆さんこんにちは、ゆずです。

2020年8月に登った立山山行。『雄山』『浄土山』を2日間で別々に登り、前回の記事では雄山編をお送りしました

夜は『らいちょう温泉雷鳥荘』でまったり温泉に浸かり英気を養って、次の日に登ったのは『浄土山』です。今回の記事では『浄土山登山』をご紹介していきます。

雄山よりもコースタイムが短く行けるので、より絶景を前にゆったりと過ごしたい人といった、ゆるい山を探している人にはオススメ出来ると思いますちなみにゆずは断然、浄土山が好きになりました!!!

現状の登山道の状況は必ず確認してから行くようにお願いします。

  • 公共交通機関のみで標高2420mまで行ける
  • 室堂と浄土山の往復を紹介
  • 歩きの行程は2時間30分程度
  • ルート的に整備されているが、高山なので道具は準備必要
  • トイレは室堂と宿泊する施設にしかないので、途中はトイレに寄れない
  • はやく下山して、アルペンルート途中もじっくりと楽しむのも良い

山行の概要

日時:2020年8月25日-26日

メンバー構成:2人パーティー

コースタイム:山と高原【2日目のコースタイム約2時間30分】 

私のペースは大体、写真を撮って休憩入れて、コースタイムのちょうど~少し遅いぐらいでしたが、2020年からは特に山をゆっくり楽しんでいるのでコースタイムは遅めです。

ルート紹介

雄山登山同様に標高2420mの室堂まで公共交通機関を利用して、あっという間に高山地帯に行けるのがこのコースの魅力。

そして雄山よりも一時間以上コースタイムが短いですし、知名度の関係なのか雄山よりも全然人は少ないです。むしろスニーカーで登っている人の方が少ないので、登山する人しか通らない印象です。

急登もありますが、雄山ほど長くはないのでつらいところは少しで、静かな平たい稜線歩きを存分に楽しめます。

公共交通でのアクセス【東京起点】

この辺は雄山同様。簡潔にご紹介します。

主に立山の室堂までは『長野側』『富山側』に2方向から行けます。またどちらも公共交通機関で行ける点は非常に優れていて、近い方から行くで良いと思います。

アルペンルートの公式ホームページが分かりやすいので、こちらのアクセスをご参照ください。

立山黒部アルペンルートへJRでお越しの方について。…

新幹線や特急あずさなどを使うときは、事前にえきねっとのトクだ値を利用するとお得です!

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今回の撮影機材

カメラ OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡ 紹介記事はこちら
DJI Osmo Action  紹介記事はこちら
レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 紹介記事はこちら
設定 jpeg撮って出し
ピクチャーモード:ViVid

山行記録

注意

この山行記録は参考にする程度にとどめて、必ず登山地図を持参してください!

  1. 各宿泊施設のトイレ
  2. 室堂駅内のトイレ

1つ難点を言えば、このルートはトイレが途中にありません。トイレはスタートとゴールのみです。

それでもコースタイム自体は2時間30分なので、条件としては厳しくはない方でしょうか。

トイレの写真 ※クリックで開きます

扇沢駅のトイレ。水洗で快適。

室堂は人が多いこともあり、トイレでは誰かしらが居たので写真撮影出来ませんでした。室堂トイレは扇沢駅並みに綺麗という情報だけ、お伝えします。

扇沢~室堂まで

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ゆずは宿泊して二日目に登りましたが、仮に一日目に登る場合は室堂まで登る必要があります。室堂までの様子は、前回の雄山編でご紹介していますので、そちらを参照ください。

らいちょう温泉雷鳥荘~浄土山近くの展望台まで

宿泊した、らいちょう温泉雷鳥荘。ご飯もボリューム満点で、温泉も最高。個室もとても綺麗で、値上がりも少しで済むので良かったです。

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2日目の日の出を浄土山で頑張ってみようと、早朝から活動するために弁当にしてもらいました。

薄っすらとですが、星がまだ見える時間帯に出発。とはいえ4時半に出発なので、正直山頂からの日の出には間に合いません。

えぇ、起きれませんでしたね。行程が緩いと分かっているからか、気が緩んでいたのでしょう。

山頂の日の出は間に合いませんが、まだ暗い道を進むためにヘッドライトを装着して進みます。アクセスや室堂駅の感じでは観光地色が強いですが、何だかんだで山の中。

当然、街灯などは無いので早朝から活動する方は、暗い道を歩けるように準備はしっかりとしていきましょう。

日の出が登るのは、正面の雄山~大汝山~富士ノ折立の連なる山脈の裏から。一日目に登った一ノ越山荘や雄山の稜線上から日の出は見えそうです

4時45分。ほんのりと空が赤く染まっています。

雄山と浄土山の分岐。ここまでは一日目も通った場所です。この分岐からは、はじめて歩く道ですね。ちなみに正面に見える山が浄土山です。

分岐からは整備された道をゆるやかに登ります。少し登っただけでも、もう景色が開けて綺麗。

まだアルペンルートの始発は動いていないので、日帰りのお客さんはいません。この時間は宿泊したものだけに許される至高のひと時です。

花びらの先がうさぎの耳のように見える、ウサギギク。

一日目には見かけなかったので、見つけて嬉しかったです!

室堂周辺からは見えない劔岳が、登るにつれてひょっこりと姿を現しました。

ちょっと寄り道。

地図にも書いてあるのですが、浄土山に登る急登前に展望台に寄り道できます。あわよくばここから日の出が見えないかなとも思いましたが、それは敵わず。

展望台周辺を整地しているようで、木材やら鉄材やらが散らばっていました。

展望台からは、これまた絶景が見られます。

ズームしてみると、黒部の上流を形成する山々が見られます。

手前の平たい場所は『五色ヶ原』。この荒々しい山々の中で、こんなにも平たい場所があるのが惹かれますね。ゆずが行ってみたい場所の1つです。

さて展望台を振り返ると、このような斜面が見えます。

浄土山はこの斜面の上であり、一日目の一ノ越山荘~雄山ぐらいの急登を登ることになります。展望台から少しだけ戻って、分岐を斜面方面に進みます。

展望台から浄土山、室堂へ

太陽は昇っているものの、まだ低く斜面は薄暗い。写真でも明暗差があるので、見にくいのはすみません。ここからは大小の岩が点在する少々歩きにくいコースになります。

ただ早朝から登るメリットの1つとして、体が熱くなるであろう登りの時に直射日光を浴びる機会が少ないので、登りやすい点があります。

この辺りは急登なので、ゆっくりと進みます。少し標高を上げるだけでも、眼下に広がる景色は変わります。

先ほど見えた五色ヶ原の先の薬師岳、そこから続く裏銀座縦走路の稜線が綺麗に見えますね。

振り返ると室堂方面の山々もまた見え方が変わっています。

登りの後半は大型の岩が続く場所を歩きますが、しっかりと手も使いつつ進めば大丈夫です。展望台前の分岐から山頂まで約30分で到着できますので、一ノ越山荘から雄山に比べれば半分ほどです。

稜線に上がると左右の分岐があります。山頂に行くなら右ですが、地図にもある『軍人霊碑』を見に左を進みます。

左に進むといっても、分岐からすぐに石垣に囲まれた写真のような場所を確認出来るので、迷うことはありません。

遭難された方の慰霊碑などは登山中に見たことはありますが。軍人慰霊碑はも見かけることは少ない印象です。この時は周囲に詳細が分かるものがなかったので、この記事を書いている時に調べてみました。

この慰霊碑は、日露戦争で戦病死した富山県出身者2595名(第9師団歩兵第35連隊)を祀ったもの。

なるほど。直接的な山に関係するものではないですが、富山出身の方々を祀ったものなのですね。富山出身の方だけで約2500人は多い数字ですね。

ちょうどこの慰霊碑前には雄山の山容が望めます。そしてたまに見かける『世界が平和でありますように』の看板です。

宗教的なことは除いて、平和ではありたいですね。この山の景色をまた見に来たいものです。

ちょっとだけここでお話しした登山者の方をモデルに一枚。

さて分岐に戻って、三角点のある山頂に向かいます。稜線に上がってしまえば、今までの急登が嘘かのように、この平坦に広がる稜線を堪能できます。

雄山方面に伸びる谷は、登ってきた方角に比べると緩やか。

地図的には少し進めば三角点がありそうだったのですが、三角点が見つけられず。ケルンのみあったので、おそらくこの辺が浄土山北峰になるのかな?

調べた感じではこの先にある、富山大学立山研究所の横が南峰みたいなので。

ゆずは南峰には拘らずに、このなだらかな稜線が一望できるこの北峰でまったりすることにしました。

ちょとだけ開けた休めるところを見つけて大休止。標高で言ったら正面の奥大日岳とかよりも高いですからね、景色も抜群です。

山と高原地図では展望が良いと『☀』みたいなマークが付いているのですが、この浄土山は良い展望の表記無いけど、展望最高でした。

そんな大絶景の中で食べる弁当。時刻にして6時ぐらい。

ちょくちょく行動食をつまみつつ登ってきましたが、やっばりお腹は減りました。控えめに言って、最高でした。うめぇ~!!

特にご飯が酢飯のちらし寿司だったので、冷えてても美味しい!お湯を持ってきて、味噌汁でも飲めばもっと良かったので少々反省。

裏銀座方面も展望は抜群です。目視では槍ヶ岳もしっかりと見えました。

反対の、劔岳もバッチリ。

奥大日岳・立山三山・劔岳・裏銀座や五色ヶ原方面を各方面の主峰の峰々が、向きを変えれば見られます。ここには1時間ぐらい居ましたね。

立山縦走も行ったことがあるので最高でしたが、縦走のかかる時間分、この山でまったりするもの良いなと、心の底から気に入った場所でした。雄山よりも空いているので、より快適です!

先ほどの慰霊碑の雰囲気。凄い場所に建築したと思います。

正面に見える稜線は一ノ越山荘からの雄山の登り。右側から入る光がナイスでした。

この登りの稜線も含めて、雄山を美しく見る山としても良いなと思いました!

山の形がカッコよかったので、モノクロなんかで撮っちゃったりする。

絶景で視線が上がってしまいますが、足元にはチングルマおじいちゃん。

地図にも『ライチョウ目撃多数』とわざわざ書いているぐらいですから、居るかな?とは思っていましたが、ライチョウがお出迎えしてくれました。2日連続で見れたのでラッキー!!

名残惜しいですが、下山です。光の当たり具合が変わるだけでも、景色は様変わりしますね。通った道なのに、まったく違う道に思えて、同じアングルで撮ってしまう不思議。

ささっと急登を下って、室堂までの緩やかなくだり。3時間ぶりぐらいでしたが、懐かしく思えます。

完全に雄山の上に太陽が昇り、室堂平に日差しが照らします。時間はまだ8時なんですけどね、もう半日楽しんだ充実感。

この石畳まで戻れば、もう観光地。立山で感じられるものを十分に味わって、充電します。また来年に来られると良いなと。

残雪の時期に行きたいなと思っていましたが、この記事を書いている時点で難しそうですね。紅葉の時期にも行ったことがないので、2021年は紅葉の立山、もしくは2022年の残雪期に行ければいいかな、と思います。

黒部ダムを堪能しつつ、帰路へ

今回は9時ぐらいで帰路につきます。

はやく帰る理由はアクセスが良いといっても『室堂から東京まで7時間前後かかります』。まず新幹線や特急などが通る駅まで室堂から2~3時間かかりますし、乗り換え連絡もスムーズに行くとは限りません。

せっかく来たのに勿体ないという気持ちも分かりますが、詰め込みすぎなくても楽しめるときは楽しめるので、これもまた良いのかなと思います。

始発に近いぐらいのバスに乗り、次は大観峰。登山がメインの方は室堂まで大体素通りですが、このように時間があるので、一便遅らせて風景を楽しみながら下りました。

黒部ダムに戻ってきました。渡し船が通っていたので一枚。いつもバスとケーブルカー乗り場の間しか通らないので、ロッジくろよんとか、ダム湖畔などを行ってみたい。

立山に来るのは三度目ですが、黒部ダムの展望台に行くのがこれが初めて。扇沢駅からバスで黒部ダムに到着してケーブルカー駅に直行するため、この階段には登らないので新鮮です。

220段あるので、途中にはベンチで小休止出来るようになっています。

展望台まで上がってくると、黒部ダムの絶景。いつもは放水されている上のアーチになっている部分からしか放水しているのを見ないので、これもまた新鮮。

アングル的にはこんな感じでのぞき込んで見ていました。

黒部ダム自体の造形も素晴らしいですが、この立山の自然と一緒に写真に残すと、なお良いなと思いました。

個人的には、寄り道してこの景色を見れたのは良かったと思います。

ただ黒部ダムぐらいでも真夏の直射日光はこたえます。立山はトンネル工事で破砕帯から出る地下水があるので、数ヶ所からキンキンに冷えた天然水が出てきています。

これがまた美味いんだ。ホント、何で真夏でこんなにも冷たいんだと感動するぐらい。恵みの水です。

さて扇沢駅まで戻って来れば、完全に下山モード。

アルペンルートの終点です。

色々と帰路はありますが、今回は信濃大町までバスで向かい、そこから松本へ行くルートを選びました。

信濃大町はこれで2回目。どうせ長く時間かかるならと、大糸線に乗ってちょっとした電車の旅でも楽しみます。

結局、東京に着いたのは夜。もろもろ乗り替えの旅に、ちょっと観光を追加したので9~10時間ぐらいかかりましたかね。

まあでも、山で十分に楽しんで帰路を黙々と帰るのに比べて、途中で寄り道しながらだったので小旅行感があって、帰路も少し楽しめました!

さいごに

山に登っている時間や滞在時間は通常よりも短めであったかもしれませんが、じっくりと山を感じられた2日間であったと思います。

主峰の雄山よりも楽しめた浄土山。知名度のある人気のある山も当然良い部分がありますが、ちょっと影に隠れるような山も良いですよね。これからも主要な山域で、自分のお気に入りの山を探して行きたいです。

また今年、もしくは来年にも行けるように、健康第一に登山を楽しんで行きたいです。

それではみなさん、よい山旅を!

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