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【足元湧出泉】至高の大岩風呂。湯元甲子温泉 旅館大黒屋。

みなさん、こんにちはゆずです。

今は色々と大変な時期ではありますが、また落ち着いていける時期にまた行けるよう、個人的に良かった宿を紹介しようと思います。

2019年秋、涼しくなってきて山は紅葉、温泉にも入るのが楽しみになってきた時期でもあります。そんな秋に那須の北側に伸びる山脈、甲子山〜二岐温泉に伸びる山々を縦走しました。

その時に宿泊したのは『甲子温泉 旅館大黒屋』。あらかじめに調べていた内容を超える素晴らしい宿で、一番のお気に入りは混浴ではありますが、足元湧出の大岩風呂。

これが適度にぬるくて、至福の時間を長時間味わえた素晴らしい風呂でした。食事や建物の清潔さなど、全体的には高水準ですが、やはり温泉が特に気に入った大黒屋を紹介しようと思います。

甲子温泉と旅館大黒屋

温泉地は栃木県で有名な山、那須連峰の北側にあり、福島南側に位置しています。福島県、宮城県を流れる一級河川の阿武隈川の上流にその旅館はあります。

また温泉地ではありますが、この旅館大黒屋しか温泉宿は存在せず、唯一無二の旅館です。日本秘湯を守る会に所属しています。

1384年ごろから発見されたという話もあり、白河藩主松平定信公が愛した温泉郷とされています。歴史もとても古いですね。

阿武隈下流に少し行ったところには、この地から温泉を引湯して、1961年に新甲子温泉ができた様です。主には引湯ですが、自家源泉を持っている旅館もあるようです。

旅館大黒屋へのアクセス

新甲子温泉へは路線バスが出ていますが、旅館大黒屋まではそこからさらに徒歩1時間かかります。なので送迎車をオススメします。新白河駅から直接送迎してくれます。新甲子温泉へバスで来た場合も、バス停から甲子温泉まで送迎車を利用できます。

  • 新白河駅より大黒屋無料送迎車を利用
  • 福島交通社バス終点『新甲子バス停(那須甲子高原ホテル)』から利用

大黒屋ウェブサイト|甲子温泉(かしおんせん)旅館大黒屋は奥甲子にある秘湯の一軒宿。温泉は100%源泉掛け流しです。白河藩…

大黒屋無料送迎バス(要予約)
新白河駅 東口広場発 大黒屋着 大黒屋発 新白河駅 東口広場着
13:40 14:30 10:00 10:45
16:00 16:40

※上記の表はホームページより抜粋しています。

新白川駅までは、気合で行ける方は青春18切符利用して、一般的には新幹線利用ですね。少しでも安く行ける方法は以下をご参照ください。

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旅館大黒屋の金額

建物は本館・別館がありますが、今回の宿泊は本館。和室8畳+洋間の部屋です。

本館 和室8畳+洋間

平日宿泊

二人で宿泊

1泊2食

税込み 17600円

調べたところによると、一人での宿泊するプランはまれな様です。機会があれば狙ってみてください。

今回の撮影機材

カメラ OLYMPUS OM-D E-M1 紹介記事ははこちら
レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 紹介記事はこちら

今回もいつもの相棒たちです。

宿の紹介

新白河駅から宿まで

新幹線で新白河駅に到着。本当は那須岳からの縦走予定でしたが、雨天にて直接向かうことに。
駅出口にすぐ送迎車が停まっています

こちらの送迎車で移動。我々のみでした。乗車は1時間ほど。

外観

こちらが外観。黒を主調とした大黒屋たるたたずまい
木の看板も味があります。元湯の文字が良いですね。

自然に囲まれており、十分に自然を味わえます。

内観

こちらがロビー。山の中の宿ですが、とても綺麗で驚きました!
いや本当に山の中か?お茶や阿武隈の天然水がキンキンに冷えていつでも飲めます。
新聞やパンフレット類もロビーには充実しています
本もまずまず充実してます
小さいですが、売店もありアイスも売っているので何か欲しくなっても購入は可能です。
こちらが宿泊した二階の廊下です。各階に5部屋程度しかなく、廊下も明るいです。
階段も広くて、手すりもしっかり付いています。

あると嬉しいエレベーター。階段が大変な方でも部屋への移動は楽です。

部屋

今回宿泊したのは『亀』の部屋。八畳+洋間の部屋で、これまた綺麗です。
洋間も結構広くて、椅子でゆっくりすることも出来ます。ちなみに右奥はアメニティが入っている棚です。
部屋の前は阿武隈川が流れる谷と森。自然を十分に感じられます。
お風呂に行く場合でも鍵が2つあるので、男女で宿泊になっても別々の鍵なので、時間気にせず入れます。これは便利。
浴衣もおしゃれで、単調じゃないのがグッド!
アメニティをご紹介。ちょっと凝った感じなので、これは良いですね。
歯ブラシも少しいいやつですし、タオルに旅館が印字されているのも良い!
お風呂にもっていく巾着も一味違うね
お茶と電気ポッド
茶葉はティーパックではないタイプ
お茶請けは『だるま最中』
トイレの写真はクリック。とても綺麗なトイレ
十分なトイレです

全体的には好印象。布団は夕食後に敷かれていました。

お風呂

  1. 恵比寿の湯(内湯+露天風呂) 男女、各1つ
  2. 櫻之湯(内湯) 1つ(時間で男女入れ替え)
  3. 大岩風呂 混浴1つ(女性専用時間2回あり

全ての浴槽は24時~5時は入浴できません。大岩風呂、櫻之湯は23時に夜は閉まってしまうので、時間は注意が必要です。

お風呂の位置関係はこんな感じ。恵比寿の湯の入り口は、実際には右手にあるぐらい。
こちらが入口。3つある浴槽にはすべてこの入口から進みます。
まずは入るとロッカーがあるので、貴重品がある場合はこちらで。ちなみにここに自動販売機があります。

しばらく廊下を進みます

恵比寿の湯(内湯+露天風呂)

・【源泉:有限会社元湯甲子温泉 1号源泉】

  • 温度:45.1℃
  • pH 7.8
  • 湧出量:413L
  • カルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)

加熱・加水なし・循環ろ過なしの源泉かけ流しです。

廊下を進むとまずは恵比寿の湯。ここまでは段差なく入ることが出来ます。
脱衣所も綺麗。

トイレは綺麗です
十分に綺麗
洗い場はこの恵比寿の湯のみ

櫻之湯・大岩風呂に行くまでの道

恵比寿の湯からは、谷底にある阿武隈川を渡るので階段降りていきます。
これが大変。結構な段差を上り下りしなくてはなりません。
いったん外に出るので、傘も用意
白いトンネルを抜けると、外に出ます
橋を渡ると浴室が2つ並んでいます。階段が大変ですが、雰囲気は抜群!

櫻之湯

・【源泉:有限会社元湯甲子温泉 2号源泉】

  • 温度:43.1℃
  • pH 7.8
  • 湧出量:220L
  • 単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)

恵比寿の湯とは違う源泉。加熱・加水なし・循環ろ過なしの源泉かけ流しです。

単純温泉ですが、温度・pHはそこまで変化は無いですね。

橋を渡って右手の扉が『櫻の湯』。基本は女性ですが、一部の時間で男性が入れるようになります。
中はかなり綺麗。
脱衣所はたくさんありますが、こんなには浴槽に入れませんね。トイレもあります。
こちらが櫻の湯。木の浴槽が雰囲気よく、静かな時間を過ごせます。

別アングル。浴槽は小さいので、人が集中してしまうと窮屈ですね。

大岩風呂

・【源泉:有限会社元湯甲子温泉 2号源泉】

  • 温度:43.1℃
  • pH 7.8
  • 湧出量:220L
  • 単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)

・【源泉名:不明】

  • 足元からの自噴泉
  • 31~34℃の温泉

櫻の湯と源泉は同じですが、何といっても大本命である大岩風呂の足元自噴泉。足元自噴泉は、足元つまりは浴槽の底から機械などでくみ上げせずに自然に湧き出している温泉のこと。

詳しい成分は不明ですが、ぬるい源泉が岩の割れ目から湧き出て、注がれている43.1℃の甲子温泉 2号源泉と混ざり合います。そのため39℃ぐらいの絶妙な温度で立って入れる広大な素晴らしい温泉になります。

もちろん加熱・加水なし・循環ろ過なしの源泉かけ流し。控えめに言っても最高でした。

早朝の5~7時、19~21時の合計4時間女性専用時間があります。各2時間あるのは、なかなか無いので、これは素晴らしいですよ!

ちなみにゆずも混浴で女性が入ってきたことありましたが、まあゆっくりはできないですよね。ゆっくりとただ静かに入りたいときは気が散ってしまいます。

女性専用時間は混浴が苦手な方にも、良い温泉を味わってもらいたいので必要だとおもいますが、個人的には男性専用時間も欲しいんですね。

橋を渡って正面が、大岩風呂。女性専用時間がありますが、基本は混浴です。
でも女性専用時間がちゃんとあるので、全員が楽しめる様になっていますよ。
中にはトイレもあります
まず入って開放的な脱衣所があります。
脱衣所はこのように浴槽から丸見えなので、女性からすると混浴時間はハードルあがりますね。
さてこれが大岩風呂。見てください、この見事な雰囲気!
建物全部の雰囲気はかなりのもの。この時は独泉(浴槽を一人で独占すること)出来たので、長湯できてとても良かった。
水面が反射していますが、温泉はかなり透き通り底までしっかりと見えます。

ちなみに自噴しているところは、42℃の源泉が注がれている場所の正面にある『大きな岩の割れ目』からぬるい源泉が出ているのが分かります。その岩の上にあぐらをかいて瞑想していました。至福の時。

夕食

食事処 18:00 or   18:30

朝食、夕食ともに食事処でいただきます
このようなテーブル椅子で、軽く仕切られています。
夕食
献立表
ぜんまいの一本炒め
前菜
カワマス、サクラマスの刺身
かぼちゃ、パプリカ、いんげん、とうがん、牛蒡(ごぼう)の炊き合わせ
和牛の厳選 せいろ蒸し
蒸されたあと。これがまた美味かった!
ヤマメ 塩焼き、ごぼう味噌
天ぷら三点盛り(エリンギ、さつまいも、ヤマメの稚魚) わさび塩
福島白米、香の物、肉みそ、野菜の呉汁
ほうじ茶プリン、ぶどう

刺身も川魚で、全体的に山の幸も多く使っており、とても美味しかったです!天ぷら、焼き魚も熱々で出てくるので、美味しく食べられます。

朝食

食事処 7:30 or   8:00

朝食。ジュース、牛乳を選んで飲めます。
意外と嬉しい多めのサラダ。山椒のドレッシング
赤魚の粕着け、シソ漬け、岩茸、黒豆、ヨーグルト
おひたし
温泉卵
豆腐と梅肉
白米

かんふのりが入った味噌汁

その他とまとめ

良い点

  • 山奥の宿だが、設備は綺麗で充実している
  • 旅館規模の割には対応してくれるスタッフが多い。食事の時も含めてスタッフ数に余裕があり対応が早い。
  • 大岩風呂は言うことなし。強いて言えば熱々の温泉好きや硫黄泉みたいな極端な特徴を持つ温泉好きには物足りないかも。
  • 食事は物珍しいものは無いが、熱いものはその都度出てきて高水準で美味しい。
  • 縦走の合間や、那須からの縦走の後泊に良い(恰好など含め、ひとまず嫌がられる感じはなかった)

注意点

  • 櫻之湯、大岩風呂までは階段が必須。一番の見どころだが、足腰に負担がかかる

さいごに

2泊3日で那須を縦走する予定で一泊目がこの大黒屋、2日目が二岐温泉『あすなろ旅館』に宿泊したのですが、正直に大黒屋を侮っていました。どちらかというと、あすなろ旅館の方が楽しみだったのですが、むしろこちらの大黒屋の大岩風呂にはやられました…。

ゆずはぬるめの温泉に長めに浸かるのが好きなので、好みで言ったら大岩風呂は身体に合いましたね。甲乙つけがたいところですが、大黒屋に一票といった感じです。

山奥の宿と侮るなかれ、設備も綺麗でスタッフ、アメニティも充実。それでいて至高の温泉がある。なんて良い場所でしょうか、少しお高めではありますが、自信をもって登山と絡めても、単体でも行ける宿としてオススメできます!

また行ける日を楽しみに、行ける様になったらこの旅館大黒屋を候補にしてみてください!

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