みなさんこんにちは、ゆずです。
みなさんこんにちは、ゆずです。 登山で良い風景を見ると、より綺麗に記録に残していきたいと思っていくものですね。そこは重さや手軽さでスマートフォンにする方もいれば、ゆずの様にコンパクトデジタルカメラからミラーレスカメラにカメラ沼にハマっていく[…]
先日フルサイズミラーレスカメラを使ってみたくて、1ヶ月間Nikon Z5をレンタルして使ってみて、乗り換えるべきか考えました。
やはりフルサイズミラーレスカメラは魅力的であり、スペックだけでは分からない部分があることは事実。かなりの使いやすかったりすれば、当然投資する価値はあるだろうと思っていました。
今回は実際に使ってみて、カメラボディを買い替えるかどうかという問題です。結論から言うと、魅力的ではあったのですがまだ思い留まることにしました。
マイクロフォーサーズ規格からフルサイズ規格への変更に興味を持っている方、ピンポイントに愛機OLYMPUS OM-D E-M1MarkⅡからNikon Z5に買い替えを検討している方の参考になればと思います。
ただそこまで論理的に事細かに比較は出来ていないと思いますので、参考の1つにしてくださると幸いです。
- Z5の方が重く大きいが差は少ない(レンズも含めると差は開く)
- モニターのチルト・バリアングルは一長一短
- 電子ビューファインダーはZ5の方が綺麗で見やすい
- 4K動画はZ5だと常時1.7倍のクロップ、電子手振れ補正使えないことからE-M1MarkⅡの方が良い
- フルサイズセンサーゆえの明暗の表現や高感度耐性、ボケやすさはあり
- 色表現はゆずはNikonの方が好き。ただ現像ソフト使用すると差は減ってくる
E-M1MarkⅡとZ5の性能比較
本体や操作感で気になった部分、写真での気になった部分、動画で気になった部分に分けて表をいれながら比較していこうと思いますが、時代は違えど『E-M1MarkⅡはフラグシップモデル』『Z5はエントリーモデル』の立ち位置で作成されたカメラです。
しかし技術の変化は進んでおり、一世代前のフラグシップモデルと現行のエントリーモデルの技術が並んできています。
発売時期が4年ほど違うカメラを比較するのが変な話かと思いますが、近年OLYMPUSからカメラ事業がOMソリューションズに移ったりしました。フルサイズカメラ・レンズの選択肢も増えてきたり、タイミング的にOLYMPUSの後継機の心配もあり、マイクロフォーサーズ規格から乗り換えを考えようと思われたかとも居たと思っています。
本体比較
E-M1MarkⅡ | Z5 | |
発売時期 | 2016年12月22日 | 2020年8月28日発売 |
大きさ(幅×高さ×厚さ) | 134.1mm×90.9mm×68.9mm | 約134×100.5×69.5mm |
質量 | 約498g(本体のみ) | 約590g(本体のみ) |
撮影可能枚数 | 約440枚 | 約390枚 |
記録媒体 | UHS-IおよびUHS-IIの2スロット | UHS-IおよびUHS-IIの2スロット |
使用可能温度 | -10~+40°C(動作時) | 0°C~40°C |
USB充電・給電 | 不可 | 可 |
フルサイズのミラーレスカメラも小型化も進んできており、機能も各社2世代目に移行したりと発展を続けている時代です。
それでも差は減っていますが、まだフルサイズカメラの方が重く、大きい。使用可能温度を-10℃までとしているE-M1MarkⅡにも自信がうかがえます。実際にボディの重厚感、金属の塊感はE-M1MarkⅡの上ですね。
ただ逆に考えると、高さが10mm程度、重さも100g程度の差でしかないので、実際に登山中重くなったと感じはしましたが、何度か使っているうちに慣れてきました。その程度の差にはなってきています。
見た目ではだいぶ違いますが、寸法的には高さが違うぐらいんですよね。細かい点でいえば、グリップの厚みはZ5の方があります。
ゆずの手の大きさは標準~小さいぐらいなので、少しZ5のグリップが厚く感じました。Z5でもしっかりとホールドできますが、好みはE-M1MarkⅡの厚みです。
それにしても見比べてみて、マウント径が圧倒的に違う!!
この重さはバッテリーは入れたままでした。SDカードは両機抜いてあり、マウントのキャップは付けていません。それでも大体100gの違いですね。
操作感はZ5の方が使いやすかったです。ただある程度は慣れなので、E-M1MarkⅡでも使いこなすことは出来ます。1ヶ月Z5を使っていて、久しぶりにE-M1MarkⅡを使ったら、操作感の違和感が結構ありましたね。
レンズも合わせた、大きさと重さは?
ちなみにレンズが無いと写真は撮れないので『OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3』と『NIKON NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR』の大きさ・重さの比較です。
今回はボディが主な話なので、大きさや重さを比較していきます。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3 | NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR | |
焦点距離(35mm換算) | 24-400mm |
24-200mm |
重量 | 455g | 約570g |
これだけ左右反転してすみません。左Nikon、右OLYMPUSです。
画質などは一度置いておいて、OLYMPUSの方がNikonの2倍の距離を撮影出来るのですが、最大に伸ばしてもOLYMPUSの方が小型になっています。
こればかりはマイクロフォーサーズ規格を使っている意義の1つですね。
重さに関しても公式ホームページとは重さが違いますが、後玉のキャップは外して、フード+前玉のキャップは付けた重さを測っています。これでも約100gOLYMPUSの方が軽い。
今回の組み合わではボディと合わせると200gぐらいの差が出ます。カメラ・レンズも大きいので、Z5+NIKON NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRの方が一回り大きく、圧迫感はありました。
出来る限りの小型を求めるなら、やはりE-M1MarkⅡ。一回り大きく200g程度の重量差が気にならなければ、Nikonの組み合わせでも良かったと思います。ゆずもこの大きさなら、許容範囲かなといった具合です。
皆さんこんにちは、ゆずです。 時期は夏に差し掛かり、山の季節はいつも通りに進み、山には高山植物が咲き乱れる時期になってきました。 時期は6月末。霧ヶ峰と美ヶ原高原を結ぶ計画が台風でお流れとなり、高山植物を見たい思いだけが残りました。 諦[…]
みなさんこんにちは、ゆずです。 前回、OLYMPUSのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROをコスパの良い登山レンズと絶賛しましたが、その時にも述べていたように望遠だけが唯一の欠点。 [sitecard […]
写真性能比較
E-M1MarkⅡ | Z5 | |
総画素数 | 約2177万画素 | 2493万画素 |
ボディ手ブレ補正 | センサーシフト式5軸補正 | センサーシフト方式5軸補正 |
電子ビューファインダー | 液晶、約236万ドット | 0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット |
モニター | 3.0型バリアングル液晶 約104万ドット |
チルト式3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル)、約104万ドット |
フォーカスポイント | 121点 | 273点 |
写真を撮るうえで、手振れ補正やファインダーの性能、表示させるモニターの綺麗さなどはモチベーションアップや楽しさに繋がります。
買い替えたいポイントの1つとしてはNikon Z5の『約369万ドットの有機ELパネルを使用した電子ビューファインダーの美しさ』。これは評判通りではありましたが、全然違いますね、最高です。Z5のファインダーに見慣れて、E-M1MarkⅡのファインダーを見るとZ5なら…と思ってしまうほどですね。
ちなみにE-M1MarkⅡは液晶なので、偏光グラスをかけながらファインダーを覗くと【+】みたいに画面中心に黒い模様が見えて邪魔です。Z5の有機ELでは黒い模様が出ないので偏光サングラスや偏光レンズのゴーグルを使っている時にはとても良いです。
モニターに関してはバリアングル・チルトの好みは分かれるので何とも言えず。たださっと足元の高山植物などを撮るときはチルトモニターの方が撮りやすい。ただ足元の縦構図はバリアングルの方が良いなど、やはり一長一短ではあります。
その他、連写は圧倒的にE-M1MarkⅡの方がはやいなどの利点はありますが、そこまで登山で連射はしませんのでかなり重視する部分ではないですね。
なので写真部分では機能と使いやすさ、撮影していて楽しいのはZ5でした。
動画性能比較
E-M1MarkⅡ | Z5 | |
記録画素数/フレームレート | 4K/ 30p、FHD/ 60p | 4K/ 30p、FHD/ 60p |
電子手振れ補正 | あり クロップあり | 4K動画の場合はなし。4Kは常時1.7倍クロップ |
動画独立ダイヤル | PASなどのダイヤル内に独立した動画ボタンあり | レバーで写真を動画を切り替えられる |
モニター | 3.0型バリアングル液晶 約104万ドット |
チルト式3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル)、約104万ドット |
2020年のゆずだと、今までの写真性能とフルHDが撮れる動画性能で満足していたのでしょうが、2021年は4Kテレビを購入したので、4K動画を鑑賞する環境が整ってしまいました。
実際にYouTubeで4K動画を閲覧すると、大画面でみる4K動画に魅了され
と即決したほどでした。なのでE-M1MarkⅡを購入した時はそこまで考えていませんでしたが、買い替えるなら4K動画性能も重視する必要がありました。
結論からいうと、4K動画を撮影するならE-M1MarkⅡの方がゆずが必要とする性能を持っています。Nikonにするなら上位機種のZ6系をオススメします。
記録画素数/フレームレートに関しては、両機同程度のものを撮影することが出来ます。ただ問題はZ5だと『フルHDでは電子手振れ補正が使えるのに、4Kだと使えない』『4K動画を撮影する段階で常時1.7倍クロップされる』という問題が大きいです。
これは実際に登山で撮影していて痛感しました。望遠側ならまだしも、広角側で広大な稜線を撮影しようとするなら24mm⇒約40mmにクロップされるので、ほぼ広角で撮影出来ません。それに手振れ補正も望遠側は電子手振れ補正があれば、より静止した動画撮影出来ます。
E-M1MarkⅡはボディのみの光学手振れ補正ならクロップされずに、電子手振れ補正を使っても調べた限りでは1.2~1.3倍ほどのクロップ率です。24mmで電子手振れ補正使わなければ、24mmで4K動画を撮影出来る、ここがとても素晴らしい!
『より広角で動画を撮りたい』『手振れをより減らした動画を撮影したい』ということであればE-M1MarkⅡの方が向いています。写真・動画の切り替えがレバーなのはNikonの方が良かったですが。
その他感じたこと
ゆずはそこまで比較を細かく出来る技術をもっていないので、ここからは使っていて感じた部分をお話しします。当然使っていたレンズの差もあるとは思いますが、そこはご理解ください。
E-M1MarkⅡ | Z5 |
青が好き。鮮やか。 | 緑が綺麗。とても好き。 |
ファインダーを覗きながら、設定を変えやすい | 樹林帯などの明暗で白飛び、黒潰れしにくい |
一部機能(インターバル撮影など)がメニュー深くにあって、使いにくい | モニター見ながらメニューや設定は変えやすい |
ISO3200が限界かなと感じる | ISO6400が限界かなと感じる |
少ないF値でボケない | 大きいF値でもボケやすい |
大体、こんな感じでしょうか。
全体的な操作感は慣れる部分もあるのですが、イメージ的にはOLYMPUSはレバーとダイヤルの組み合わせで変更できる設定が多くやりやすい。ただその組み合わせで設定できない部分がメニュー深くまで行かないと使えないのは、正直使いにくい。はじめて登山でタイムラプス撮ろうとして分からず、調べようと携帯の電波を探したのは良い思い出。
Nikonはある程度のことはiボタンから開ける一覧で設定できる。結果的には1ヶ月のレンタルだったので慣れ切れていない部分はありますがね。
あとはフルサイズセンサーゆえか、明暗の白飛びや黒潰れの少なさ、高感度耐性の良さでしょうか。どのくらいとかは検証できませんが、出来上がる写真を見ると、よく表現力とか、空気感など抽象的な表現をさせる方が多いのも何となく理解出来ます。
一応センサーサイズのマイナスポイントですが、これも分かっていましたが『同じF2.8』でもフルサイズセンサー搭載しているカメラの方がボケます。被写体全体にピントを合わせる場合は、マイクロフォーサーズよりもF値の大きい数字にする必要があります。
- 撮影情報:1/200 秒。 f/8
- OLYMPUSはISO1600、NikonはISO900
一例ですが、35mm換算200mmの焦点距離で合わせた2枚の写真。若干Nikonの方が後ろボケていて、色合いも違うのが分かります。この辺は完全に好みになるでしょう。色合いのどちらが好きかというと、ゆずはNikon派になりました。その場の雰囲気もNikonの方が近い様に感じました。
それでも今年から利用しているlightroomでRAWデータの自動階調補正を行うと、似ている色味や明暗は出る様になりました。自動補正でも個人的にはNikonの方が好きですけど、先ほどよりは差が減ったように思えます。
特にブログ鑑賞レベルやスマートフォンでの鑑賞では、差は少ない様により感じると思います。
まとめ
- Z5の方が重く大きいが差は少ない(レンズも含めると差は開く)
- モニターのチルト・バリアングルは一長一短
- 電子ビューファインダーはZ5の方が綺麗で見やすい
- 4K動画はZ5だと常時1.7倍のクロップ、電子手振れ補正使えないことからE-M1MarkⅡの方が良い
- フルサイズセンサーゆえの明暗の表現や高感度耐性、ボケやすさはあり
- 色表現はゆずはNikonの方が好き。ただ現像ソフト使用すると差は減ってくる
結局は買い替えるのか?
正直、フルサイズミラーレスカメラは至高!4年も発売時期が違えばかなり違う!
など思っていました。確かに出来上がった写真を見て好みなのはNikonの方です。ただ思っていたよりもE-M1MarkⅡがまだ頑張れる機種なのだなということを再認識出来ました。
むしろ動画においては、E-M1MarkⅡの方がゆずの希望に沿った性能をしているとは。当然上位機種であるZ6系を検討すれば、動画性能もE-M1MarkⅡ以上になるでしょうが、今すぐには買い替えなくても良いかな、というのがゆずの見解です。
E-M1MarkⅡも2018.2019年と2度の大型アップデートで動画の手振れやAFの向上、Log撮影の追加など動画の性能向上も大きいですね。評判では発売時とはかなり性能が変わっているカメラと言われていましたし。ゆずが登山で使用する用途では、AFも極端に使いにくいこともなく効いていました。
やっぱりマウントごと変更するには結構な金額もかかることですし、今はもっとゆずの惹かれる新機種が出た時にお金を蓄えるときでもあるのかなと思います。
おっと、心の声が漏れてしまった。ファインダーだけはマジでNikon羨ましい…。ファインダー見やすいと撮ってて楽しんです。無駄に撮っちゃうんです。
登山で使うとしても、-10℃の差はあるものの冬山までも使用しているレビューも上がっていますし、大きさもこの程度なら同程度で使用できるので良いかなと思います。性能面では、登山で使用するとしてZ5の方が使いにくくなると印象はありませんでした。
さいごに
結果的には今は買い替えないと決めたゆずですが、実際に使ってみてよかったなと非常に思います。評判通りの部分が自分では妥協できる部分、妥協出来ない部分があると思うからです。
思っているよりも性能差がないことを再認識も出来ましたし、Z5で出来てE-M1MarkⅡで出来ないと思って調べたら、普通にE-M1MarkⅡでも使える機能だったり…。使いこなせていない部分も再認識できた良いキッカケにもなりました。
カメラはボディとレンズの組み合わせなので、次回はレンズの比較をしてみようと思います。何だかんだ、買い替えないキッカケはレンズ側にもありましたからね。
これからもカメラ沼、レンズ沼にハマっていこうと思います。
それではみなさん、良い写真旅を!