皆さんこんにちは、ゆずです。
最近はおしゃれな山小屋が増えてきていると思いますが、その火付け役になっていたようにも感じる山小屋があります。ゆずも4年ぐらい前の登山雑誌で特集をしているので知っており、ずっと行ってみたいなと思っていました。
そこは御嶽五の池小屋。
御嶽の名が入るように、ここは2014年に噴火があった『御嶽山』にある山小屋の1つです。数年前から御嶽山の警戒レベルが下がり、また御嶽山に登れるようになりました。そんな五の池小屋にゆずが行ったのは2019年の9月中旬。
決められた時期にだけ山頂に行けるようになった『御嶽山』登山と共に、五の池小屋に宿泊して来たので、今回紹介します。
山小屋の営業時間と御嶽山の火山活動レベルは必ずご確認ください!
- 一番近い登山口からでも4時間程度の時間はかかる
- 予約は電話のみ、支払いは現金のみ
- コロナの時期は完全予約制かつ寝具が持参すること
- 営業日は5月中旬~6月中旬、7月中旬~10月中旬
- 部屋は相部屋のみ。上段・下段に分かれている
- トイレは汲み取り式
- 小屋内はとても清潔で綺麗に保たれている
- 食事は山小屋としては十分ではあるが、一部おかずが足りなかった。自家製味噌を使った鍋料理が名物だが、今回は出なかった
- 喫茶店や名物のピザが美味しい
五の池小屋までのアクセス
御嶽山を公共交通機関で行く場合は、長野の木曽福島駅を利用します。登山口自体は幅広くあるのですが、公共交通機関で行く場合は主に2つ。
王滝口という御嶽山南口に位置する登山口があるのですが、火口からの立入禁止エリアなどに入ることから一部登山口が通れないので、五の池小屋までは直接行けないです。
王滝口 王滝・御岳田の原線
黒沢口 御岳ロープウェイ線(中の湯)
開田口 御嶽明神温泉線
ほとんどの方が利用するのはロープウェイ駅がある黒沢口。ゆずも木曽福島駅からバスで移動して御岳ロープウェイを使用して、御嶽山山頂を経由した後、五の池小屋に泊まっています。
ロープウェイから降りて、そこから小屋までは直接行って、約4時間。登りやすい方ではありますが、簡単にはたどり着く距離では無いので、ロープウェイに乗ってさっと行く感じには行けないですね。
五の池小屋の詳細
御嶽山にある山小屋「御嶽 五の池小屋」は北御嶽の飛騨頂上直下(標高2798m)にあります。小屋内には「 雲上の薪ストーブ…
※2020、2021年はコロナの関係で完全予約制となっています。2021年シーズンは終わってしまったので、2022年シーズンの予約体制に関しては必ず確認を!
山小屋からの寝具の貸し出しはなく、寝具類(シュラフ、マット等)を持参することになっています。その点もご注意ください。
- 客室数:上下に分かれたスペースと大部屋【個室なし】
- 収容人数: 数100名
- 営業期間:(2021年シーズン)※参考までに
春営業:5月20日(木)〜6月20日(日)
夏・秋営業:7月10日(土)〜10月10日(日) - 電話予約のみ
- 当日、現金決済
- トイレは小屋の外にある別の建物。汲み取り式。
インターネットで調べた限りは収容人数は100名程度。実際に宿泊していましたが100名程度が入るにはかなりぎゅうぎゅうになりそうです。そこまで大型の山小屋ではないので、ハイシーズンには混み合うことが予想されます。
ここ最近ゆずが紹介していた個室のある山小屋ではありません。というか個室がない小屋の方が多いと思いますが、それでも山小屋としてはかなり綺麗です。強いて言えばトイレのクオリティがもう少し高くなってくれたら良かったかなと思う次第。
五の池小屋の金額
個室
なし
相部屋
素泊まり | 一泊朝食 | 一泊夕食 | 一泊二食 |
7500円 | 9000円 | 9500円 | 11000円 |
先ほどご紹介しましたが、基本は相部屋のみ。
極端に高いというわけではありませんが、前回紹介した乗鞍白雲荘は個室一泊二食付きの金額が『11000円』と同等です。
個人的にはもう少し安いと助かるのですが、こればかりは山小屋の維持にも関わるので妥協する部分かと思います。アクセスの悪い山小屋では、ヘリコプターを使用して運搬もしているので、経営も大変だと思いますし。
今回の撮影機材
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M1 紹介記事ははこちら |
レンズ | M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 紹介記事はこちら |
設定 | lightroomでの現像 |
階調自動補正のみ使用 |
旧相棒ですが、RAWファイルで撮影していたので、今回はlightroom使用して書きだしています。
五の池小屋の施設紹介
外観
やってきました五の池小屋。この日はロープウェイ駅から山頂に登って、そのあと小屋まで歩いてきました。コースタイムは5時間ぐらい。
山頂近くの山小屋は、噴火による噴石の影響を強く受けたようですね。ここは火口からは離れている場所に建っているので、被害はかなり少なかったようです。
御嶽五の池小屋。とても趣のある良い小屋です。
夕方の外観。
事前に知っていましたが、小屋に到着して改めて驚いたのがこのテラス。山小屋の主人が時間のある時に作っているようですが、こんなベッドに横になって絶景を見ることが出来るとは・・・!
今回はガスってしまったので、絶景を見ながら寝ることはできませんでした。
この椅子に座るテラスもなかなか居心地が良くて、雨が降っていないタイミングではここに居ることが多かったです。改めてもう少し晴れていてくれれば。
9月中旬は日中は暑いですが、日の陰った高山の気温はやはり低い。温度計を見ても 13度とひんやりとしていました。ちなみに夜はもっと寒くなります。
内観
中は本館 1 階建て、新館は 2 階建てとなっています。縦長に書いてある、なら、すぎ、けやき、さくらなどの部屋は横に 4~8 人ぐらい並んで寝る相部屋となっています。
新館 2 階にあるあすなろは大部屋。
ちょうど宿泊した2019年は 五の池小屋 20 周年記念でした。出来たのが2000年みたいなので、山小屋としては比較的新しい方だと思います。
部屋を見る前にまずは他の設備を見ていきます。本館と新館の間の小さいスペースですが、更衣室があります。
完全に人一人が入る程度の大きさではありますが、更衣室があるのは利点です。山小屋に着いて、汗だくの服を着替えたいという方も多いと思います。特に女性にとっては嬉しいのではないでしょうか。
食堂の上の空間は特に広く、天井は高いです。木造作りの山小屋ですがまだまだ新しく、とても暖かみを感じる山小屋です。
水回り・トイレ
先ほどご紹介した更衣室の隣に水道があります。この水は飲めないので、小屋では購入することになります。
流し台は館内にあるのですが、トイレは小屋の外。館内に比べるとトイレの方が作りとしては古い印象でした。
- トイレの写真(普通ぐらい)※クリックで開きます
- 洋式トイレが 1 つありますが、こちらは汲み取り式。
個室の奥に進むと男性用小便器が 2 つあります。お気づきかと思いますが、男女トイレの空間は同じとなってしまいます。個室のトイレは鍵をかけることはできますが、トイレ自体の入り口は同じなので、その点ご注意ください。
こちらがもう 1 つの個室トイレ。中は和式トイレ、これも汲み取り式となっています。
喫茶店・売店
雑誌で紹介されている五の池小屋の特徴としては、喫茶店のことが多く取りあげていることが多い。
雲上の薪ストーブカフェ『パンダ屋』。なんとも凄まじいパワーワード連発の雰囲気の良さそうなカフェ。
入り口だけではなく、中の看板もおしゃれ。
小屋の入り口に入って左側が喫茶スペースとなっています。このような飲み物類も多くありますが、本日のケーキ類も手作りのものが置いてあり、とても美味しそう。
今回はお茶の葉自体は持っていたので、水・お湯を購入できるので購入して入れました。
やはり人気なのか到着した頃には、残っていたケーキはガトーショコラのみ。
購入したお湯でお茶を入れ、購入したガトーショコラと持参した行動食でお腹を満たします。
ガトーショコラと食べたのは山小屋の前にあるこのテラス席。晴れていれば絶景の山の景色を見ながら、お茶とケーキが食べられるはず。絶対に幸せな瞬間となるでしょう。
今回は山頂を経由したりと小屋に滞在する時間が少なかったですが、人によってはテラス席もあるので、山小屋だけにゆっくりしに来るというのもとてもオススメできます。
山小屋の喫茶スペースの横には軽食や飲み物などが販売されています。食べ物に関してはカップラーメンがほとんどでした。
後はチョコレートやポテトチップスといったお菓子類が販売されています。
その他、お土産なども販売していましたが、スペースとしては小さいです。ゆずは日本百名山である御嶽山に登ったので、 百名山バッジだけ集めているので購入。
部屋
それでは部屋の案内をします。個室はないので、基本は通路の横にある二段ベッドみたいな上下の空間を使用します。
この時はコロナの前なので、今はどこまで仕切りがされてるかな。
通路に面してはいますが、カーテンで仕切られているので、最低限のプライベート空間は保たれています。
今回宿泊した場所は『椹』です。
平日に行ったこともあり、この 4 人の空間を 2人で使えました。さすがにハイシーズンではここを 4 人で使うことになるとは思いますが、このときは快適に過ごすことができました。
さすがにコロナではもう少し空間が確保されていそうですけどね。
繰り返しにはなりますが2020 年以降は布団を貸し出しはなく、寝袋を使うことが必須となっていますのでご注意ください 。いつになった落ち着くことやら。
発電機が動いている間は、コンセントで充電もすることができました。ここまで山奥の空間で充電できるところは数少ないと思います。
夕食
この小屋の一番の楽しみは食事。
ちょうどゆず達が行こうと思っていたあたりで、テレビ東京のカンブリア宮殿で五の池小屋が紹介されました。
その時でも先ほど紹介した喫茶店のことや、これからご紹介する食事関係にかなり焦点を置いて紹介をしていました。その時は自家製味噌を使った鍋料理が夕食にでていたので、味噌を使った料理を期待。
談話室と食堂兼のこの空間で夕食をいただきます。
こちらが夕食です。大変美味しい夕食で、揚げ物も出てきて満足。
ご飯と味噌汁もついて大変美味しくいただきました。
ただ個人的にはカンブリア宮殿で紹介していた自家製味噌を使った鍋料理を期待していたのですが、そちらが出なくて非常に残念。
自家製味噌が出なかったのは残念ではありましたが、今回の宿泊でもう 1 つの楽しみ『五の池小屋特製ピザ』を食べましょう!
このピザが食べられるのは夕食の時間のみ。限定 10 枚と数に限りがあるので、決断する方は早めにしましょう。ピザの値段は 1600円。正直安いとは言えませんが、とても美味しかったので後悔はない。
夕飯の時に作ることができる理由の 1 つとしては、このストーブの火でピザを作るからです。
焼きあがったピザがカットされて運ばれます。これももう美味い!!
夕食も美味しかったですが、とても美味しいピザが食べられて大満足。焼きたての熱々ピザをこんな山の上で食べられることが幸せ!
朝食
今度は朝食をいただきます。夕食と同じ食堂で朝ごはん。
朝ごはんも美味しかったです。味噌汁は先ほど話した自家製味噌を使っているのか、夕食・朝食ともに美味しかったです。
ただこちらもおかずが少々少なかったので、もう少しおかずがあればより良かったな。贅沢な要求だとは思いますが。
近くの景色、星空・日の出・日の入り
星空撮影、日の出、日の入りを行うときは、山はかなり寒くなります。防寒着の準備だけはしっかりと行うようにしてください!
こちらは小屋から歩いて30分ほどの場所にある三ノ池。御嶽山には数字に関した池があるので、是非とも立ち寄ってみてください!
少しずつ色が変わっていく摩利支天山。
今回宿泊した 9 月の中旬は、岐阜県側に日の入りをします。
日の入りの時は快晴とまでは行きませんでしたが、雲の合間に見える白山を見ることができたので、とても良かった。
雲がほとんどない日の入りもとても美しいですが、夕日に染まる雲の色合いやダイナミックな動きもまた美しいので、雲が多い日の入りもゆずは大好きです。
相変わらず星空の写真はうまくはないですが、天の川を見ることができました。
2 日目の日の出に関しては、残念ながらガスがかかってしまったため、見ることが叶いませんでした。
さいごに
雑誌だけではなく、カンブリア宮殿で紹介されるほどの知名度を持った山小屋。山小屋のイメージは悪く言って綺麗ではない、美味しいものは食べれる機会は少ない、などいい印象は持たなかったという事実は確かにありました。
最近では清潔感があったり、おしゃれな山小屋増えてきています。ここ五の池小屋も火付け役の一つではないかと思える素晴らしい山小屋でした。
苦労して登ってきた先に、ここまで極上の空間を提供してくれて、美味しい食べ物があるとより山を好きになることができるな、とゆずは思いました。今後もこのような山小屋を私は応援したいと思っています。
それではみなさん、良い山旅を!
⇩今まで紹介してきた山小屋の一覧です!!