皆さんこんにちは、ゆずです。
2020年10月。紅葉の絶景と温泉を味わいに選んだ場所は安達太良山。以前2月の冬に安達太良山を登っていますが、紅葉も綺麗と噂になっている山なので秋にも是非行きたいと思っていました!
皆さんこんにちは、ゆずです。 今回は冬の安達太良山に登ってきた時の事を紹介します。行った時期は2月の真冬で、しっかりと積雪もしっかりとあり、天気にも恵まれました。 冬山の中でも、交通のアクセスが良好であるにも関わらず、山小屋には温泉に入れる[…]
前回の冬の時と同様にくろがね小屋泊も興味あったのですが、些細なことかもしれませんが個室で宿泊できる環境をこの時期は選びたかった背景があります。
なので安達太良山周囲の温泉旅館に下山して宿泊する山行を考えました。選んだエリアは『野地温泉』で、この温泉地に行くために北側に縦走する『安達太良山~鉄山~箕輪山~鬼面山の縦走』を選んだのです。
ただこのコースは箕輪山~鬼面山の間が笹が多く、非常に泥でぬかるんでおり歩きにくい。安達太良山~鉄山辺りでとどめるか、野地温泉から鬼面山の往復の方が、道も歩きやすくオススメ度は高めです!
紅葉は特に『黄色の多彩な色付き』が素晴らしい山でした!
現状の登山道の状況は必ず確認してから行くようにお願いします。
- 10月中旬は安達太良山山肌と鬼面山周辺の紅葉と、野地温泉すぐのブナの黄葉が見頃
- 箕輪山~鬼面山の泥道+笹藪がなかなか。安達太良山+鉄山、野地温泉から鬼面山往復の方が道的には歩きやすい
- 笹藪も一部あるが、全体を通して踏み跡はしっかりとあるので、確認を注意していけば迷うリスクは少ない
- 靴やズボン裾は汚れる覚悟を
- 公共交通機関は冬だと新幹線が停まる郡山駅から直通バスがあるが、3シーズンは平日朝に二本松駅からスキー場までのバスがある。土日祝や季節運航のバスは都度確認必要
- トイレはスタートのロープウェイ山頂駅、ゴールの旅館のみ。途中にはありません。
山行の概要
安達太良山~箕輪山~鬼面山 / ゆずさんの鬼面山(福島県耶麻郡猪苗代町)・安達太良山・薬師岳(福島県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
日時:2020年10月13日(ヤマップの記録が変な日にちになっているのが間違いです)
メンバー構成:2人パーティー
コースタイム:山と高原地図参照【約4時間45分】 実際は休憩込み7時間ほど
私のペースは大体、写真を撮って休憩入れて、コースタイムのちょうど~少し遅いぐらいでしたが、2020年からは特に山をゆっくり楽しんでいるのでコースタイムは遅めです。
ルート紹介
栗駒山などの紅葉も素晴らしいですが、那須や磐梯・安達太良エリアは東京からもアクセスのしやすい場所であるので、北東北エリアに比べて交通費も少なくて済む利点があります。
特にロープウェイも使用できる安達太良山は、ロープウェイ山頂駅から安達太良山山頂までの往復で2時間30分ほどでかなり行きやすい山だと思います。時期的には紅葉を狙う時期でもあり、鬼面山周辺の紅葉が綺麗である情報を雑誌で見つけ、安達太良山・鉄山・箕輪山・鬼面山の縦走を計画しました。
紅葉自体はロープウェイ山頂駅~安達太良山まで、箕輪山・鬼面山周辺の黄葉・紅葉が綺麗で、ゴール近くの旧土湯峠~安達太良山登山口のブナの黄葉がとても綺麗です。他の登山者にもお話しを聞くと、くろがね小屋周辺の紅葉もとても綺麗であったようです。
今回は展望には恵まれませんでしたが、安達太良山~鉄山の稜線からは安達太良山の火口である沼ノ平の絶景が望める様です。
公共交通でのアクセス【東京起点】
以前紹介した冬の安達太良山の場合は、スキー場が営業しているので日帰りスキーバスを利用したり、郡山から直行バスがありました。それ以外の時期は、最寄り駅である二本松駅から時期限定のバスが1~3本ほど運行しています。
麓にある岳温泉までは運行バスがあるのですが、スキー場まで通年定期運航しているバスが無いのがマイナスポイントですね。
ゆずが行った平日は二本松8時6分発のバスに乗車したので、このバスを逃すとバスでは行けません。
東京 ~ 郡山 新幹線 | 自由席 7810円(お先にトクだ値35%なら5280円) |
郡山 ~ 二本松 在来線 | 420円 |
二本松バス停 ~ 奥岳バス停(スキー場) | 800円 |
スキー場ロープウェイ(麓駅~山頂駅) | 片道950円(mont-bell会員で100円引き) |
合計9980円 |
今回は天気やコロナウイルスの感染状況を見て、ギリギリまで予定は立てていませんでした。事前に決めていれば、お先にトクだ値・もしくは50%オフのお先にトクだ値スペシャルで新幹線に乗ることが出来たのですが…。
2530円の差が出てしまったのでは痛手ではありました。
他にも夜行バスという手段もありますが、以前は確かあった二本松駅を通る夜行バスも運行しなくなっており、2021年8月20日調べでは福島駅まで夜行バスで移動して福島駅から二本松駅まで在来線で戻る形になります。
皆さん、こんにちはゆずです。 登山にハマってくると、遠くの山に行きたくなる事が多くなるはず。ただ遠くとなると、その地域に行くまでの交通費がかさみます。 在来線特急、新幹線だけではなく飛行機を使うこともあるでしょう。 今回はJR東日本が運営し[…]
今回の撮影機材
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡ 紹介記事はこちら |
DJI Osmo Action 紹介記事はこちら | |
レンズ | M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 紹介記事はこちら |
設定 | lightroomでの現像 |
階調自動補正のみ使用 |
長年の相棒であるPROレンズを使用しています。今回のような天気が悪い時期は、F値の低いこのレンズの方が良いですね。
山行記録
※注意
この山行記録は参考にする程度にとどめて、必ず登山地図を持参してください!
トイレ情報
- あだたら高原レストハウス内
- ロープウェイ山頂駅
- ゴールの温泉旅館
このルートは歩き始めのロープウェイ駅にしかトイレが無く、途中ありません。
コースタイムは5時間未満ですが、歩きにくい道も多いのでトイレ環境は良いとは言えないでしょう。
- トイレの写真 ※クリックで開きます
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あだたら高原レストハウスのトイレは普段はスキー場にも使用するので、問題無いレベルのトイレです。ロープウェイ山頂駅のトイレを撮り忘れてしまいましたが、ほぼ同程度のトイレでした。水洗で特に問題はないです!
東京からロープウェイ山頂駅まで
郡山駅で新幹線から乗り換えて、学生たちに揉まれながら到着した二本松駅。どうも、おはようございます。
これからの紅葉の登山に心が躍りますが、おや雲の色がおかしいですね。
駅を降りるとすぐにバス停があります。
平日の朝に実用的なバスはこの一本。まずまずの人が並んでいましたが、平日ということもあり、立ち席までは出ず。
バスに揺られ到着。雪の中スキー場が雲に囲まれて、非常に幻想的。天気が悪い時は、幻想的と言っておけばとりあえず良いのです。
おみやげや食事、飲み物を買ったり、トイレもある万能の建物『あだたら高原レストハウス』。どちらにしろロープウェイ山頂駅で最終トイレに行くことになると思うので、バスに降りたらサッと済ませておきましょう。
おかしいな…、絶景の紅葉と青空の素晴らしい景色が見られるはずだったのだが。
きっと雲の上には絶景が待っているはずと、期待しつつmont-bellカードで割引したロープウェイに乗って、山頂駅までショートカット。
バスにはそこまでいませんでしたが、マイカー組が多く結構混んでいました。流石は紅葉の時期。
あっという間にロープウェイ山頂駅へ。
山頂駅横にはレストランの跡地、トイレはしっかり使えます。
先ほどのトイレの項目で書きましたが、ここが今回の縦走をする場合はラストトイレ!
レストランは営業していないようでテーブルとイス、あとはポスターなどの多目的ホールみたいになっています。ここでゆずは軽食を食べて出発。
登山開始!安達太良山山頂へ!
山頂駅付近からもう紅葉し始めていますね!
すぐ近くにある薬師岳にまずは向かいます。
『この上の空がほんとの空です』。…今回ばかりは疑ってしまいますね。
そう、これなら分かりますよ!!
この秋の安達太良山のほんとの空には会えませんでしたが、薬師岳展望台の標識はお変わりないようで。
山と高原地図にも書いてありますが、ここからの紅葉の景色で結構満足。
ここはロープウェイ山頂駅から5-10分程度で来ることが出来るので、ここからの紅葉の眺めを見るだけでも非常に満足できるものだと思います。実際にここでゆっくりしている登山をやらない方もいました。
紅葉は赤の色合いも美しかったですが、黄色の色合いがとても素晴らしかった!
栗駒山は赤の絨毯でしたが、こちらは黄色~オレンジの絨毯。こちらも圧巻です。
全然進まないので、割り切って進みます。少し願いが叶ったのか、ほんとの空(青空)が見えてきました。
冬の時は登山道が雪に埋もれていたので実感が無かったですが、草木があって意外と登山道が狭い。その割に人が多いので、すれ違いもあり渋滞しやすいですね。特に開けた場所は人が溜まりやすいようで、写真のように混雑する場所がちらほら。
とくに団体と同様の場所と時間で休憩すると、歩くペースが崩されるので、タイミング見つつ休憩を。とても綺麗な景色なので、長居したいですけど。
ナナカマドも赤く色づいています。でも黄色がやっぱり綺麗。
青空も出てくると、特に黄色と赤が映えますね。この一帯『表登山道・仙女平分岐』が今回の紅葉で天気も含めて一番の見頃でした。
この谷の形と色づきが良い線になっていて素晴らしかった。
周囲はまた雲の中。紅葉の景色も見えなくなり、ひとまずは山頂が晴れていることを祈り登ります。
山頂の次に行く鉄山方面の稜線は見えないですね…。
上に人が立っているような岩は山頂とされている乳首です。ご覧の通り、ガスに包まれていますので今回はスルーすることにしました。
一応乳首からの景色は冬ですが、このような好展望です。非常に残念。
時折、雲が外れることはありましたが本当にわずかでした…。そしてガスが取れることは、ここからほとんどありませんでした。
一応、乳首に登らなくても安達太良山山頂感を出している標識はありますので、今回はここで写真を撮影して、次の鉄山に向かいます。
ガスまみれの中、鉄山避難小屋へ
鉄山への稜線歩きは、左手に火口である沼ノ平の絶景を眺めながら歩けるはずなのですが…。何にも見えない!
冬にも沼ノ平方面の展望だけは優れなかったので、非常に悔やまれます。次こそは必ず…!
稜線は標識も多いので、しっかりと確認して進めば問題ありません。
ただ尾根を少し巻いたり、少し下って登り返したりする場所もあるので、方向は間違えないように進みましょう。
鉄山へいざ!
この先には火口が綺麗に見えるはずなのですが。心の目で見ることにします。
小さなアップダウンは続きます。
砂地が終わり、少しゴツゴツした尾根道になれば鉄山は近いです。
山頂からの展望が良いはずですが、まあ何も見えませんよね。気象庁の建造物があった程度の記憶にとどまりました。
堅牢な造りをしている『鉄山避難小屋』。若干、扉の建付けが悪かったですが、この規模の小屋があるだけでも万が一や休憩時に助かります。
避難小屋内部は十分に綺麗。火口も近いので、ヘルメットもたくさん置かれていました。周囲はガスで小雨も降り、気温も急激に落ちてきたので小屋内部で暖かいお茶や軽食を食べるために小休止します。
箕輪山へ
避難小屋で暖かい飲み物を飲んだことで体力も回復。同時にお茶を飲んだことによるカフェイン効果にもビクビクしながら、コース的にも半分ぐらいの地点のため気を引き締めます。
次は箕輪山まで進みます。もう天気は期待しないです…。
笹平分岐まで標高を下げますが、ガスの中に紅葉に染まった草木が見えるので、展望が優れればとても綺麗だったに違いない。
こうなったら、足元にある秋を味わうことにしました。
苔に乗る落ち葉。少しでも秋を感じて、モチベーションアップです。
安達太良山の登山道は全体的に泥っぽかったですが、この辺からはさらに泥っぽくなります。濡れた落ち葉も相まって、非常に滑る。気を付けて進みます。
ある所まで標高を下げると、雲の切れ目を抜けます。もう少し紅葉見せてくださいよ~。
笹平の名に恥じない様に、この辺は笹が多いです。
箕輪山までは登り返します。
こちらが箕輪山山頂。
少し開けた感じの山頂になります。ここも展望良いみたいですが、からっきしですね!
一番の悪路、鬼面山へ
今回の縦走路の最終ピークである『鬼面山』へむかいます。事前情報では箕輪山から鬼面山周辺の紅葉は綺麗とのこと。
少しでも紅葉を楽しめるのではないかと、思っていた時期もありました…。
間違いなく今回の縦走路で一番の悪路。箕輪山から鬼面山までは1時間のコースタイムですが、ここが2時間ですね。
下りは本当に滑りそうで写真を撮っている暇がない。
基本は粘土質の土の泥道。
周囲に笹で挟まれて進みますが、右のように笹でえぐれた道が隠れてしまっています。この場合は左上に乗って進みますが、右側に落とし穴がある感じで非常に歩きにくい。
ここはまだマシな方で、これに斜面が合わさると滑るのなんの。笹を掴みながら下りました。
途中は笹が濃くなっている場所も多く、先ほどのように左右には落とし穴のようにくぼみが多数。足元も見えないことと、泥の滑りやすさも相まって、速度は全然出せませんね。
やっと悪魔の笹+泥道の下りを脱出。
靴もズボンもドロドロです。これでも転ばずに進んだのですがね…。
泥まみれの下りを抜けると少し歩きます。急に出てくる登山道という表記に、さっきのところを何とか整備して欲しい!と切に願いました。
何にも見えない鬼面山山頂に到着です。
⇩翌日、鬼面山へのリベンジ登山を行って、見事晴れてくれました!こんなにも景色が良いところだったとは…。
皆さんこんにちは、ゆずです。 2020年10月。安達太良山から箕輪山、鬼面山と縦走して野地温泉に抜けたゆずでしたが、後半は常にガスに覆われて、展望に恵まれなかったのが非常に悔しかったです。 [sitecard subtitle=関連記事 […]
野地温泉へ下る。こっちの道は歩きやすい
泥道の疲労で、野地温泉までの下りがどれだけ荒れているのか心配でしょうがない。結果的には、ここからの道は問題ない歩きやすさでした。紅葉も楽しめるようになってきました。
この辺の赤みも良い具合でしたが、曇天ゆえさみしい気持ち。
途中にある電線もほぼ見えない。
四辻である旧土湯峠。『野地温泉』『新野地温泉』『横向温泉』と3つの温泉地に行くことが出来る素晴らしい分かれ道です。
旧土湯峠から野地温泉までは15分ほどですが、ここのブナの黄葉が素晴らしかった。安達太良山や鬼面山周辺の山肌の紅葉を見るつもり満々でしたが、まさかのブナ林の黄葉。
正直、ここのブナの林だけでも秋に包まること間違いなし!
特に黄色が良いのですが、何というか黄色の中でもオレンジに寄っていたり、緑に寄っていたり、多彩な黄色の表現があるのが自然の色合いだと思います。
この数多くの色味があるのは、自然の特権なのかなと。
ブナが特別に素晴らしいな思っていたら、なんと『ブナっ子路』というブナの原生林だったみたい。そりゃ素晴らしい訳です!!
泥道で精神を削られ、素晴らしいブナっ子路に癒されなおして抜けた先にゴールである『野地温泉の野地温泉ホテル』が見えてきました。
コースタイム的には長い道のりではない方でしたが、天気と道の変化に思いのほか疲れた縦走路でした。とはいえ本日は温泉にゆっくりと宿泊出来ますので、疲れを癒すとしましょう。
あ、ちなみに泥の汚れが凄すぎたのでホテル前にある水道をお借りして、靴とズボンの泥を洗い流したゆずでした
さいごに
今回は有名な日本百名山の安達太良山に行きました。『紅葉』『安達太良山』『温泉』という強力なパワーワードを使っておきながら、安達太良山からの後半はガスに包まれて、何とも不完全燃焼になりました。
確かに安達太良山とくろがね小屋を合わせた周回コースの魅力と歩きやすさは群を抜きますが、こちらの縦走路も開拓できて面白かったですね。素晴らしいブナ林も見つけることが出来ましたし!
ただ箕輪山~鬼面山のあの歩きにくい道をもう一度歩きたいかというと…。今度は箕輪山から直接、横向温泉方面に下ろうかなと思ってしまう。
とはいえ、面白い縦走路であることは間違いないので、安達太良山のその先に歩きたい人、新たな安達太良山山域を楽しみたい方には是非ともオススメいたします!
それでは皆さん、良い山旅を!