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那須の北に延びる甲子縦走路を秋に登る【甲子温泉~甲子山~大白森山〜二岐温泉】

みなさん、こんにちはゆずです。

2019年10月に行ってきたのは福島県『甲子温泉~甲子山~大白森山~小白森山~二岐温泉』の温泉と温泉を結ぶ那須北部の縦走路。通称『甲子縦走路』。

栃木県の那須岳(茶臼岳、朝日岳、三本槍岳)の北側に伸びる山脈。正確にはどこからとは分かりませんが、今回のコースが甲子縦走路に該当しそうです。

那須に比べて、圧倒的に登山者が少なく情報が少ない登山道ですが、温泉地から温泉地を結べる素晴らしいルートであり、とてもいい縦走路でした。情報が少ないので、この甲子縦走路に行きたい方の参考になればと思い、書いていきます。

ただし、前泊か後泊が必要になる少し条件がある縦走路です。前泊した甲子温泉 旅館大黒屋に関してはこちら。

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甲子縦走路について

この縦走路の山は知名度しては低いです。場所的には『南に那須』『北に磐梯山』という有名な日本百名山がそびえ、そこに挟まれている感じです。公共交通機関も2つに比べると悪いです。

山の由来を調べても情報が少ないですが、山容は良く、山頂からの展望も優れています。これまた那須よりも展望が良いとまでは言いませんが、負けていない山だとおもいます。

『うつくしま百名山』にも選ばれており、福島の名山としてはその山が評価されています。ゆずのオススメポイントはやはり2つの温泉地を結べること。朝に温泉に入って山に登り、下ってきて温泉に入って旅の疲れを癒す…。

なんと素晴らしいことでしょうか。

甲子縦走路へのアクセス

  1. 自家用車
  2. 電車+バス

自家用車は、車の回収が困難なので向いていません。ただJR新白河駅を利用するので、そこまで自家用車で向かうのは可能です。バスや送迎車を利用すれば、新白河駅を起点にできます。

電車に関しては甲子側、二岐側からアクセスできます。ただどちらもアクセスが長く、前泊や後泊をオススメします。那須から縦走してくることも可能です。

甲子側 甲子温泉 大黒屋。前泊or後泊必要

大黒屋から新幹線 新白河駅まで送迎車利用

二岐側 二岐温泉から新白河駅までバス【予約制バス:ゆったりヤーコン号】

二岐温泉からJR東北本線の須賀川駅まで路線バス

甲子温泉は送迎車、しか使えない予約制の車を使うので、宿泊が必要です。二岐温泉からの路線バスはありますが、二岐からの最終便が12:30と実用的にではありません。どちらにしろ宿泊する必要があるのです。

このアクセスの悪さがこの行程の一番の問題でしょうか。前泊・後泊が必要なので最低でも二泊三日が必要な山行になります。だからこそ良いんですが!

甲子縦走路のルート

  1. 甲子温泉から
  2. 二岐温泉から

おもなルートはこの二つ。途中に分岐点はなく、エスケープする道もありません。強いて言うなら那須方面からの縦走のみなので、短縮は出来ないですね。

基本的には甲子・二岐共に同じ登山道を歩くことになります。

アクセス(公共交通機関使用)・行程

日時:2019年10月9-10日

コースタイム:山と高原地図 那須・塩原 参照

一日目

甲子温泉 大黒屋 → 甲子温泉 → 甲子峠 → 大白森山 → 小白森山 → 二岐温泉

6:40

休憩込み7:30

私のペースは大体、写真撮って休憩入れて、コースタイムのちょうど~少し遅いぐらい。縦走といっても、下山するところが宿なので、そこまで急ぐことはせず。なかなか行く機会が少ないこの那須北側。景色や雰囲気を楽しみました。

メンバー構成:2人パーティー

JR新白河駅から、送迎車で甲子温泉 旅館大黒屋へ移動。温泉を楽しんだら、次の日は本番の縦走。大黒屋の奥が登山道になっており、甲子山までまずは登ります。

甲子山ピストン後は分岐から大白森山、小白森山と縦走し次の温泉地である二岐温泉 大丸あすなろ荘でゴールです。夏と秋の雰囲気が味わえる良い道でした。二岐温泉でも温泉を連日堪能して、新白河に戻って今回の縦走は終了です。

今回の交通費

料金(関東起点)

東京駅 → 新白河駅 新幹線 指定席 6790円

お先にトクだ値35% 4415円

新白河駅 → 甲子温泉 旅館大黒屋(送迎) 0円
二岐温泉 → 新白河駅(ゆったりヤーコン号) 500円(要予約)
新白河駅 → 東京駅  新幹線 指定席 6790円

お先にトクだ値35% 4415円

合計 合計:9330円

毎度おなじみの『えきねっと お先にトクだ値』。新幹線の割引率が高いので、お先にトクだ値で取れれば、4700円ぐらい特になるので交通費は抑えられます。

まあ今回の問題点は15000円クラスの宿泊を二泊するので、これに宿泊費で30000円以上かかるというところでしょうか。

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今回の撮影機材

カメラ OLYMPUS OM-D E-M1 紹介記事ははこちら
レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 紹介記事はこちら

今回もいつもの相棒たち。暗所の撮影は、まだ初代E-M1なので、少し弱め。

山行記録

使用地図

記録は参考にする程度にとどめて、必ず登山地図を持参してください!

  1. 甲子温泉 旅館大黒屋
  2. 二岐温泉 大丸あすなろ

今回トイレは途中にはありません。無いのです!

素直に携帯トイレを用意しましょう。幸いにも人はほとんど居ない縦走路なので、人の目を気にするということは無いですね。最近、人がいない場所の方が携帯トイレを使ってすぐに用を足せるので、人が多すぎるところも大変ですよね。

場所によってはトイレ待ち渋滞みたいになっていて、いざトイレに入ったら臭いが凄いなんてことありますから。

新白河駅からは送迎車で移動

新幹線で新白河駅に到着。駅前のバスロータリーで送迎車が待っています。

こちらの送迎車で移動。乗車は1時間ほど。

大黒屋で最高の一夜を過ごす

これが甲子温泉大黒屋の大岩風呂。見てください、この見事な雰囲気!39℃程度のぬる湯にいつまででも浸かっていられます。

朝食はこちら。しっかりと食べて縦走に備えます

旅館大黒屋より甲子山

旅館大黒屋、名残惜しいですが出発です。登山目的で来たのに、行くのが嫌なにぐらい良い宿でした。
さて登山口は大黒屋の奥から行けます。
このように建物をくぐります。このアングルは登山口をバックにしています。反対コースだとゴールに大黒屋が見えるので、このように旅館が見えるのはテンション上がりますね。
さて阿武隈川の上流を進むように、甲子山登山口があります。
振り向くと、大岩風呂のある建物が見えます。名残惜しい。
一級河川『阿武隈川』の上流
倒れていますが、標識も所々にあります。まずは寄り道して『白水滝』へ
白水滝です。このあたりは温泉が湧き出ている場所が多いのか、滝を形成している岩が変色しています。うっすら虹も見れて見事。
分岐に戻って先に進みます。10月ですが、新緑の時期の様にとても緑が綺麗、天気も良くて最高の気分。
甲子縦走路の文字。
まさかの『左にまがれ←』。ちょっと角度がついているのがとても気に入っている(笑)
こちらは途中にある温泉神社。
一つ目の目的地『猿ノ鼻』まではジグザグの急登。
うっすらと見える大黒屋。山の中に一軒なのが、分かります。
ここの山域はちょっと標識が変わっている感じ。
新緑ですが、足元は秋の雰囲気。どんぐりを見かけると秋を感じます。
苔に生える草
苔と日光は良い、非常に良い!
今度は甲子山の下を通る289号線が見えます。だいぶ上がってきましたね。

今度はキノコか。

枝がぐるぐる巻きになって、それが影になっているのがまた良い!
急登に苦しみつつも、猿ノ鼻に到着。ここからは傾斜が少しゆるくなります。
30分ほど歩けば『甲子峠分岐』。甲子山に行くのですが戻ってくるので、荷物を置いて甲子山山頂へ。
甲子山へはやや急登。鎖もありますが、そこまで危険はなし。雨が降っていると岩が出ているので滑りそうで怖いです。
ここで左を向くと、那須方面の展望が見えます。写真に写るのは旭岳(赤崩山)。岩肌が見えるゴツゴツした山です。
旭岳の後方には、三本槍岳が見えます。結構遠いですねー。
赤崩山を眺めつつ、甲子山山頂に到着です。標識も新しいですね。

甲子山から見れる山々のパノラマ。会津の磐梯山や日光の男体山まで見られる様です。

甲子山から大白森山へ

甲子山から下りて、分岐まで戻ってきました。今度は大白森山に向かいます
分岐から登る必要がある、大白森山。正面の山ですね。
今までは新緑のような緑でしたが、少しススキが出てきて秋を感じさせます。
まずは甲子峠まで向かいます。正面の丘になっているところが天狗平。
天狗平の途中の斜面から後ろを見ると、先ほど見えた『三本槍岳』『旭岳』が見えます。
この砂地は『甲子峠』。一応車道ですが、一般車は入れないので、荒れています。ここでひと休憩です。
さてこちらが大白森山への道です。
途中までは緩やかな登りですが、急に川を登るように谷を上がります。このトラロープが出てきたら、しばらくは急登です。
ロープがかけてあり、危険ではないですがかなり足を上げることを強いられます。
一気に急になりすぎる!
そして草木もやや伸びてきており、枝が非常に痛い。足元も石と泥で歩きにくいです。
登りにくく、草木が邪魔でこの斜面は個人的な難関ポイント①でした!
同行者
雨が降ってたら、もっと登りにくかったかな。
そんな急登に苦しみつつ、地図上では短い道を40分ぐらいかけてて、稜線に出ました。
ここでようやく大白森山の北側、福島以北の景色が開けます。右にある丸い山が『小白森山』、その奥にあるのが『二岐山』。
甲子山に比べれば質素な標識。大白森山に到着です!けっこう展望が優れていました!
標高1656m。山頂は規模は小さいけど、小休止出来るような空間はあります。

再度、那須方面の展望。さっきまで眼前にあった旭岳が遠いですね。

大白森山から小白森山を経由して二岐温泉へ

少し下って、次の丸い小白森山が美しく見えます。奥に飛び出ている二岐山も良い形してますね!
紅葉しているところも少しありました。那須の方が結構紅葉している時期ですが、こちらは全然です。
途中にある一杯山
先ほどいた大白森山の北側に伸びる尾根が綺麗ですね。
さて小白森山を正面に捉えました!見てわかりますが、結構登ります。
そしてすぐに下るのが、分かっているのがつらい…。
小白森山は山頂は狭く、北側の展望はありません。那須方面の展望は良いですが、大白森山の方がいい展望でした。
少し下ると展望が開ける場所に出ます。北側の展望が優れ、奥まで見ると猪苗代湖、磐梯山がうっすらと見えます。
ちょっと分かりにくいですが、小白森山の下りは地面がかなり柔らかく、前日降った雨もあってグズグズ、それに少し草木も伸びてて滑ります。
靴で踏ん張っても、泥が動いてしまい全然止まりませんでした。それに急登…。
難所ポイント②。歩きにくさは圧倒的にこの下りですね。ソールに泥が入るので、全然止まりません。
同行者
私は転んだよ…。
細く狭い尾根を通る所に良く名付けられる『蟻(あり)ノ戸渡り』。
これが蟻の戸渡り。そこまで危険ではありません。左右は崖なので一応ロープはあります。
二岐山も下から見上げる様になってきました。
最後の方はなだらかな道が続きます。10月は日が暮れるのが早いですね、夕陽のような色になってきました。
ここまで来れば、もう終わりです。
はい、お疲れ様でした!ここが下山口。大白森山ピストンもなかなか歯ごたえありそうですね
一度大きな橋を渡って、二岐温泉街まで歩きます。
途中、急に宿泊予定とは関係ない旅館から、柴犬が出てきました。可愛い奴め!
ここが終点『二岐』。路線バスがここでゴールです。

ちなみ二岐温泉で宿泊したのは、前日同様に日本秘湯を守る会の『大丸あすなろ荘』。こちらもとても良い宿でした!

さいごに

今回は那須岳と磐梯山の間にあるややマイナーな山域である甲子、二岐の縦走路。有名な那須の影に隠れていますが、有名な温泉と温泉を結ぶいい縦走路でした。

温泉好き、静かな縦走路を歩きたいといった方にはオススメできます。

那須の山を楽しんだ後に、この縦走路を歩くと那須とまた違った縦走を楽しめることでしょう。私と同じように、この甲子縦走路を歩いてみたくなった方の参考になれば幸いです。

状況が落ち着いた時に、この甲子縦走路を楽しんでみてください!

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