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M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3は登山中の野鳥撮影でも使えるレンズか。

みなさんこんにちは、ゆずです。

前回、OLYMPUSのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を登山に使ってみてという記事を書きました。35mm換算で24-400mmというかなりの焦点距離をカバーできるレンズです。

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散歩や登山に出掛ける鳥を見かける機会も増えて、最近は野鳥撮影にハマっています。そこでふと

野鳥撮影のゆず
このレンズで野鳥撮影って出来るのだろうか。

望遠側の描写は評判はイマイチとあがる中、実際どの程度使えるのか、その望遠域で野鳥撮影を出来ないものか。そんな疑問の参考になれれば幸いです。

結論としては、野鳥撮影メインに購入するものでは無いと改めて認識しつつも、サブ目的で使用するには十分なものだと思うレンズ。このレンズのみで撮影に行くような登山の場合は利便性も含めて満足出来るものでした。

ただ35mm換算で400mmのF6.3の性能のため曇りや薄暗い森の中、野鳥に近付くことが出来ない場面ではやや苦しいなど、条件に左右されるレンズだと感じました。

※野鳥撮影ははじめたばかりで、撮影作品は参考までにお願いします!

  • 35mm判換算で24~400mmという倍率16.6倍の焦点距離
  • 35mm換算で焦点距離400mmはF6.3。暗いレンズのため、曇天・薄暗い場所では被写体振れしたり、ISO感度をあげることによるノイズの増加がデメリット
  • 晴れの天気、野鳥との近い距離などの条件が揃うと撮影出来る写真は十分に綺麗
  • 200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm)は解像感は犠牲にするものの、より被写体を大きく撮影する選択肢がある
  • 455 gと軽量で、手持ち撮影が出来る軽快さがあり
  • 野鳥撮影のみに重点を置くならば、M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIのレンズの方が、半額でさらに遠くを撮影出来るので入門レンズとしては優れている印象
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3は広角も含めた柔軟な焦点距離を求めて、荷物を少なくしたい登山・旅行の出先で野鳥を撮っていきたい方には非常に良い選択肢

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3のスペック

焦点距離 12~200 mm(35mm判 24~400mm)
最短撮影距離 0.22m(広角) / 0.7m(望遠)
最大撮影倍率 0.10倍(広角) / 0.23倍(望遠)
F値 F3.5-6.3
最大径x長さ 77.5×99.7 mm
重量 455 g
フィルター径 72 mm
発売日 2019年3月22日
防塵防滴 あり(最上位モデルのPROレンズ並み)
価格ドットコム 2022.02.24現在 新品:69,380円(中古:67,400円前後)

改めてこのレンズの最大のポイントは、35mm判換算で24~400mmという倍率16.6倍の他にはない点です。次点では455gと望遠域のレンズをしてみても十分に軽量な部類に入る重さも魅力的。

一般的な高倍率ズームレンズによくある200mm 程度では、野鳥撮影の使用は難しいですが、 400mm という焦点距離が稼げるのならば狙えるかなと思う次第。

35mm換算で焦点距離400mmはF6.3。暗いレンズのため、シャッター速度が上がらず被写体振れしたり、マイクロフォーサーズの弱点でもあるISO感度をあげることによるノイズの増加がデメリットとして挙がります。

野鳥撮影に必要なレンズ性能

色々な意見はありますが、野鳥撮影にはレンズの距離が35mm換算で400mm以上は必要と言われています。ただ野鳥撮影に慣れていない人だと、出来る限り焦点距離を稼げる方が結果的に撮影出来る機会が増える様子。

とはいえ遠くの距離を撮影出来る望遠レンズは、距離が増えるにつれてどんどんレンズ本体も大きくなります。通称バズーカとも言われるほどの巨大なレンズが必要になってきます。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3は35mm換算で最大400mmなので、正直最低限の焦点距離ではないでしょうか。

実際の写真を載せる

これだけ広範囲にカバーできるレンズを持つのであれば、望遠域も選択肢に増やしたいもの。このレンズのみで登山したり、旅行に出掛けたりすることもあるでしょう。

望遠域に特化したレンズに比べれば性能は劣りそうですが、どこまで鳥の撮影に貢献できるか写真を載せていきます。一応参考までにこのレンズは羽毛まで改造感バキバキに描写するような、高性能レンズでないことは頭に入れてご鑑賞いただければと思います。

※ブログ用に圧縮してから記載しているので、本来撮影出来る写真の解像感はもう少し上です。

撮影機材

カメラ OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡ 紹介記事はこちら
レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3 紹介記事はこちら

散歩+野鳥撮影【晴れ】

このレンズだけの問題ではないかと思いますが暗いレンズであるため、天気がいい晴れの状態だと非常に撮影がしやすくなります。シャッタースピードも稼ぎますし、ISOが上がってノイズが出にくい写真ができます。

200mm(35mm換算400mm) ドバト

望遠に特化したレンズがオリンパスから他にも出ていますが、それらのレンズに比べて解像感は落ちるものの、条件が良ければ比較的羽毛がわかるような解像感は得られます。この時のハトとの距離が近かったこともありますね。

パソコンのモニターで拡大せずにスマートフォンやSNS、ブログしなければ、十分に満足できるクオリティだと思います。

200mm(35mm換算400mm) ヒヨドリ

撮影の条件的にも晴れであれば背景が青空になり、野鳥自体の姿が目立ちます。400mm相当の焦点距離で撮影していますが、木の上にいる野鳥を撮影した場合は、これぐらいの大きさとなってしまいます。正直もっと焦点距離が欲しい場合も。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) ヒヨドリ

同じレンズを使用していますが、ここから更に2倍に!かなり大きくヒヨドリが撮影できたのではないでしょうか。

オリンパスのカメラに搭載されているデジタルテレコンという機能で、焦点距離を 2 倍にできます。なので35mm換算800mmですね。これはただのトリミングに比べて、解像感は多少保たれるようなことを公式ホームページでは書いてあります。

拡大鑑賞をしなければ、スマートフォンやブログで圧縮された写真を見る程度であれば、十分に許容範囲かと思います。

200mm(35mm換算400mm) スズメ

さらに小さい野鳥になると、これまた撮影が難しい。この辺りのサイズになると、野鳥撮影に慣れていないゆず側の問題もあって近づいても警戒させてしまい、800mmでも焦点距離よりもう少し欲しいところでした。

晴れの条件であれば、シャッター速度を上げて動いている鳥の写真も撮影できます。正直まだゆずの技術不足面の影響が多いですが、上記のような撮影も可能です。

ご参考までに。

散歩+野鳥撮影【曇り+夕暮れ】

さて、どちらかというとこのレンズの苦手な部分に入ります、曇りや夕暮れといった光が入りにくい環境での撮影。暗いレンズなので、手振れ防止のシャッター速度をあげるためISO感度上昇により、ノイズある写真が出来やすくなります。

正直ピントもあっていないものもあるので作例としては立派なものではないですが、こういう側面もある点も参考になればと思います。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) シジュウカラ

近所の公園で散歩がてら野鳥でも撮れないかと散策していたら、意外にも野鳥が多くて驚いた時に撮影したものです。

結構警戒心も高く、なかなか近づけないところにいた鳥でした。もともとがいたらいいな程度で思っていた時だったので、レンズ交換の手間なくデジタルテレコン込みとはいえ、 800mm 換算を出せるというのが非常に助かりました。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) コゲラ

上のシジュウカラと同様に散歩中に見つけた野鳥。小さく活発に動き回るコゲラは撮影が非常に難しかった。それでもこのサイズ感には撮影できています。あとで見返して、鳥の種類や特徴を確認出来る写真にはなります。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) ヒヨドリ

同じく曇天の時のヒヨドリ。晴れている時とは違って、微ブレしてしまいます。それでも観賞用としては判別出来るぐらいの描写はあります。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) ハクセキレイ

同じく曇天の公園で撮影。ハクセキレイは小さくちょこちょこと動くので、これまた非常に撮りにくい。写真でも体がぶれているのが分かります。こればかりは暗いレンズである以上は妥協しなければいけないところでしょうか。

200mm(35mm換算400mm) スズメ

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) スズメ

スズメぐらいの大きさになると、やはり400mm では足りない。あまりよくはないとは思いながらもデジタルテレコンを多用していました。それでもスズメであるという認識はできますし、記録用としては十分な描写ではあるとは改めて思います。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) メジロ

日が暮れてきた時の参考例です。この写真はRAWファイルをAdobe Lightroom Classic で自動階調のみ設定して現像しています。

周囲の草にピントがあってしまうなどはボディの精度だと思います。

登山や旅行中に撮影

先ほどまでは、野鳥を撮りに行くという考えがまだありますが、登山や旅行がメインの場合は野鳥用に別で望遠レンズを持って行くのは大変です。ゆずのように超高倍率ズームレンズ 1 本のみで行く方も多いでしょう。

当然持っていける方は望遠レンズを別で持っていけばいいですが、野鳥撮影も出来ればというスタンスになってしまう場合は今回のレンズの一番の出番になるかと思います。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) ホシガラス

RAWファイルをAdobe Lightroom Classic で自動階調のみ設定して現像しています。これぞ登山中にしか撮れない鳥の代表格の 1 匹。景色を優先するために広角側のレンズをつけている場合は、急に現れた登山中の鳥の撮影を逃してしまう機会があります。

この時もデジタルテレコン込みで800mmまで撮れるレンズで良かったなと、思いながら撮影しました。

200mm(35mm換算400mm) ライチョウ

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) ライチョウ

ホシガラス同様、ライチョウも登山中に現れると興奮する鳥の候補。警戒心も強いため、そこまで近くに寄れないというデメリットもありますし、脅かせては行けないのでこちらからガンガン近寄れないですからね。以前ゆずが使用していたレンズは最大で40mm(35mm換算80mm)とかなり近かったので、ここまで大きく撮影出来なかったです。機会は少ないですがこの大きさで撮影出来たのは貴重ですね。

200mm(35mm換算400mm) ライチョウのひな

ライチョウのひなも小さくちょこちょこと動き回るので、なかなか近づける距離では撮影しにくい。この辺りは200mm(35mm換算400mm)の焦点距離の力。ホントに持ってきて良かったと痛感します。

200mm(35mm換算400mm) イワヒバリ

こちらも2000mの高山帯に住んでいるイワヒバリ。上記のライチョウのひなと同時刻にいました。なかなか警戒心が強いのか、近づくと逃げてしまったイワヒバリでしたが、ちょうど休憩している場面で近寄ってきてくれたので撮影出来ました。それでも400mmが無いとこの大きさでは撮影出来ないので、標準ズームレンズでは無理な距離感でしたからね。

200mm(35mm換算400mm) ヒヨドリ

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) ヒヨドリ

登山口の神社で木の上にいたヒヨドリを撮影。山に登るつもりで来ているので、所有しているレンズは極力コンパクトにしています。特に冬の低山だと、登山口や下山した街中で野鳥も見かけるので非常に使いやすいと思います。

200mm(35mm換算400mm) マガモ

下山後の湖でいた鴨を一枚。ある程度寄ってきてくれると、非常に撮りやすいですね。登山口まで歩くと川や畑もあるので、そうゆう時にも活躍しますね。

200mm(35mm換算400mm) ドバト

街中でひなたぼっこしている鳩を一枚。こんな日常を撮れるところも持ち運びをしやすいM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3のメリットですね。

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) アオジ

野鳥撮影を好きになったきっかけの鳥『アオジ』。今までは登山で鳥を撮るなんて『ライチョウ』『ホシガラス』ぐらいで何となく標高の高い山でしか会えないと思っていました。このアオジは冬の低山に唐突に現れて目の前を可愛く動き回っていました。この時は何の野鳥か分からずに、後ほど調べる楽しさ、身近の山にも野鳥ってこんなにいるのかもっと知りたい!と面白くなってハマりました。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を装着していたからこそ、この写真を残せたのだと思います。

トリミングしてみた解像感

200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm) オオルリorルリビタキ

ここからはトリミングした場合の解像感が保てるかどうか。多少デジタル処理をして解像感を極力削らないようにしているデジタルテレコンでも、デジタルテレコン+トリミングは結構荒くなりますね。

それでもある程度の判別は出来るので、記録用としては十分になると思います。

200mm(35mm換算400mm) おそらくエナガ

200mm(35mm換算400mm)でも遠くにいる小さな野鳥は結構トリミングすると荒くなりますね。動き回っていたり、近づけないとこの程度です。これも観賞用なら良いかと思います。

200mm(35mm換算400mm) ヒヨドリ

登山の下山口にある公園の桜と野鳥の組み合わせ。桜を含めた広角写真も撮りながらも、この大きさでの鳥の撮影も出来ます。

200mm(35mm換算400mm) ヒヨドリ

上と同じ鳥ですが、天気が良く大きく撮影ができれば、トリミングでもまだ解像感は保てていますね。

200mm(35mm換算400mm) ヒヨドリ

あまり気にしていませんでしたが、結構ヒヨドリを撮影していましたね。個人的にはヒヨドリを結構撮影していたんだなと、野鳥撮影にハマったからこそ見直して気が付けたことだと思います。

描写に関してはやはり晴れていれば、比較的良いのではないかと思います。

200mm(35mm換算400mm) ウグイス

鳴き声は聞こえるのに全然鳥の姿が見えないことも多々あります。かなり遠い場所に居たので、記録用ですね。ただ後々見直してみて、ウグイスであっていたと答えわせも出来ますし、〇月に行った〇〇山に居たので来年も行ってみよう!など、鳥を記録できると登山の楽しみにも繋がります。

総評

晴れの天気、野鳥との近い距離などの条件が揃うと撮影出来る写真は十分に綺麗なものの、曇りや光が入りにくい樹林帯などでは野鳥がブレやすく、ISO感度も上昇するので解像感は落ちやすい。野鳥との距離が離れていると200mm+デジタルテレコン(35mm換算800mm)で対応は出来るが、解像感の低下は免れないので、あくまで自分の観賞用や記録用ならゆずなら満足は出来る。

このように望遠域での性能は条件次第にはなりますが、焦点距離は稼げる分、野鳥撮影は可能でした。455 gという軽量さで手持ち撮影も出来るので、歩き回る機動性の良さも相まって、柔軟な対応性があります。

とはいえ、OLYMPUSの軽量な望遠域レンズとして『M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II 』というレンズがあり、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3よりも焦点距離200⇒300mmまでの延長、新品69,380円⇒35,640円とほぼ半額、455g⇒423gと軽い。

野鳥撮影のみで考えるなら、望遠域の幅が広く軽くて、半額の安さのM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIの方が入門として優れているのではないかと思います。

他のレンズを買い替えなくてもM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を一本持っていれば、野鳥撮影にも対応は出来るので、広角も含めた柔軟な焦点距離を求めて、荷物を少なくしたい登山・旅行の出先で野鳥を撮っていきたい方にはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3は非常に良い選択肢だと思います。

さいごに

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を持って、野鳥を撮影していなければ野鳥撮影にハマることも無かったでしょう。ゆずとしてはきっかけになった良いレンズです。

今は散歩のついでに野鳥撮影をしようと、野鳥撮影メインになることもあるのでM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIを追加購入しました!今度はこの2つのレンズを比較してみて、高倍率ズームレンズと望遠ズームレンズの解像感の違いを調べてみようかと思っています。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3をお持ちの方、せっかくなので外出機会が少なくなっているこの時期に、散歩がてら街中の公園にいる野鳥撮影に出かけてみてはいかがでしょうか?望遠域の新たな選択肢の開拓の参考になれば幸いです!

それではみなさん、良い野鳥撮影旅を!

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