みなさん、こんにちはゆずです。2023年まとめの記事を書いたのに、もう2週間過ぎてしまいました。早いものですね…。
さて2023年も終わり、去年もいろんな山旅を楽しみました。コロナウイルスが5類になってきたこと、同行者と少し進んだ雪山や連泊の縦走、行ったことのない日本百名山に行くことを目標に年初から行動していました。
それもあって、2021.2022年に比べて少し刺激のあった、成長を実感できた登山をできたと思います。飽きまではないですが、緩すぎる山に行くと刺激が足りなくて作業化していってしまうのが人間の心理。新しいものへの挑戦は忘れないようにしたいです。
前置きはさておき、今回は2023年にゆずが行った山旅の中でベスト6をご紹介しようと思います。ゆずの自己満足+2024年に行かれるときの参考にしていただければ嬉しいです。
第6位:10月23日 磐梯山
2023年は紅葉の時期に当たった山は少なかったですが、その中でも10月下旬に行った磐梯山は紅葉をきれいに見ることができました。
日本百名山に登れたという嬉しさもありますが、裏磐梯方面の火山特有の荒々しさと、噴火の影響で木々が若いのが、いつも登っている生い茂っている登山の雰囲気とは一線を返すようでした。
裏磐梯に広がる紅葉と桧原湖との絶景が心に残った磐梯山が、2023年の第6位です。
磐梯山は火山のイメージ。正直紅葉もそこまで期待はしていませんでしたが、登り始めの八方台登山口に広がるブナ林が見事でした。開始直後は雨が降っていましたが、雨のしっとりとした感じがまたブナ林の魅力を倍増させていました。
昔は温泉旅館があったとされる『中ノ湯跡』。建物自体もまだ残っており、山の中にある秘湯感に興味を注がれます。復活する可能性は低いのかもしれませんが、宿泊してみたかったと思いました。
徐々に雨が止み、時折見える雲が抜けた先の山肌は見事な紅葉で色づいていました。『磐梯山の紅葉いいわ!』と紅葉の磐梯山の評価が、ゆずの中で急上昇していきました。
磐梯山には宿泊小屋はありませんでしたが、四合目(山頂は五合目)に軽食を提供している小屋が二軒あります。行った平日は弘法清水小屋が営業しており、冷えた体におでんが染みました。
紅葉シーズンとはいえ、平日に営業していることに感謝です。
唯一の心残りが、山頂の展望が全く無かったこと。猪苗代湖を一望出来る展望の山頂なのですがガス・・・。この後の裏磐梯の景色で気分は盛り返しましたが、このときは非常に残念な気持ちで下山することになりました。
裏磐梯方面に下山する予定だったので、天狗岩を経由して行きました。銅沼や桧原湖が一望できるこの景色が、ランキングに乗せた理由です。
手前に広がる火山帯の白く荒々しい砂地に、緑・黄色が交じる若木の紅葉、その奥に鎮座する桧原湖の存在に魅了されました。
上から見た景色と下から見た景色で受ける印象は結構違います。下から見上げると、しっかりと火山帯を感じさせてくれる山肌がむき出しになっている部分があり、山自体の存在感を非常に大きく感じることが出来ます。
ちょうど桧原湖周辺の紅葉も見事でした。翌日は遊覧船に乗船したり、五色沼散策をしたりと磐梯山+裏磐梯の散策が満足できた山旅でした。
第5位:8月31~-9月1日 白馬大池テント
以前に比べてテント泊登山の回数はだいぶ減ってしまいましたが、最低年間1回は行こうと決意しています。2022年のテント泊は入笠山のゆるテント泊一度だけ。
2023年は白馬大池山荘でテント泊をしてきました。入笠山も良かったのですが、もっと山の中に担いでテント泊をしたかったのです。テント泊の荷物の重さに加え、猛暑にやられ、肉体的にも精神的にも疲れた山行ではありましたが、やはり行ってみて良かったと振り返ります。
天気にも恵まれ、久しぶりのテント内での食事、白馬の美しい山並みを見ることが出来て、最高の山旅となりました。そんな色々な思い出が混じり合った白馬大池の山行は第5位です。
白馬大池に行くまでは、ロープウェイなどを利用して標高を稼げますが、急登と岩場で歩きにくく、猛暑によりダウン気味・・・。
乗鞍岳を超えれば、目的地の白馬大池が見えてきました。実は乗鞍岳山頂手前でYouTuberのJINさん、イタガキさん、フォトるさんの神田南登山部の御三方と偶然に出会うことが出来ました。
意外にも会えるものなのですね。このようなイベントあって強いインパクトを覚える山旅にになったと思います。
テント場の正面に広がるのはチングルマの大群落!!ここの群落に日が落ちていく様は、とても幻想的でした。
テント泊の醍醐味の一つは自分で考えて作る食事。しっかりと調理する楽しみもありますが、今回はレトルト多め。試験的に粉末マッシュポテトも食べましたが、お湯だけで出来るマッシュポテトは手軽で美味しかったです!
白馬大池奥から登る日の出も拝め、前日の暑さによる疲れが吹き飛びました。
小蓮華山まで延びる美しい稜線。今回は白馬岳まで縦走をしませんでしたが、ここまで来たら縦走したい気持ちが出てきますね。
白馬大池、とても良い立地にある場所でした。今後はぜひとも縦走で来たいものですね。
ライチョウも朝の挨拶に出てきてくれました。何だかんだで会えると嬉しいですね!
第4位:9月21~22日 大雪山 黒岳・旭岳
第4位から第1位までは2023年年初の段階で絶対に行こうと計画していた山達。ずっとずっと憧れていた北海道の紅葉を見に、9月北海道大雪山系の黒岳、旭岳を縦走をしてきました。
2023年の秋は残暑の影響がかなり強く、本来見る時期であった紅葉の時期より2週間遅れるという結果になったのは非常に残念でした。
紅葉にはほとんど恵まれなかったのは残念ではありますが、北海道特有の広大な山容、キタキツネ・エゾシマリス・ギンザンマシコといった動物・野鳥との出会い、今まで行ったことなかった北海道本土の登山に心が踊りました。
その強い思い出が残り、第4位というランキングになりました。強いて言えば紅葉のタイミングがずれてしまったことだけは心残り。来年以降も紅葉をリベンジしたいと思っています。
黒岳途中から見る山肌。一部紅葉に染まっていましたが、まだ色づきが足らず残念。
前日にロープウェイ施設内にある写真展でギンザンマシコを知り、もともと楽しみにしていたナキウサギやエゾシマリスに加えて、会いたくなった次第。そんなギンザンマシコにも、偶然出会うことが出来ました!!
強い紅葉の思い出は薄いですが、今までの登山史上で一番のチングルマの大群落は見事でした。密集もすごかったですが、スケールが大きかったですね。一部群落しているではなく、一面群落地のような圧倒的な景色でした!
チングルマの紅葉の中、現れたのはキタキツネ。これがまた可愛いのなんの。北海度の山旅でどんな景色よりも、この写真を撮影出来たことが一番の思い出となりました。
とはいえ広大な山の景色も、さすがは北海道。これが一つの山域なのかと思うほど広大でした。ぜひとも次回は道を変えて歩いてみたい。
旭岳の縦走途中、中岳温泉にある天然の足湯浸かり、疲れた足を癒やしました。
旭岳温泉『湯元 湧駒荘』に宿泊したのですが、ここの宿は温泉も部屋の雰囲気も最高でした。やや金額はかかりましたが、ここに宿泊した満足度も第4位に引き上げた理由といえるでしょう。
翌日は天気にも恵まれたので、旭岳に登ります。姿見ノ池と噴煙あがる旭岳の山容。昨日見たすり鉢平とは違う装いです。
山頂から見る景色は、6位に挙げた磐梯山の火山特有の山域とはまた違った雰囲気。なんとも吸い込まれそうですね。
前日歩いた黒岳方面
憧れのトムラウシ山、十勝方面の縦走路。体力に自信がつけば是非とも行ってみたい。
第3位:5月24日 烏帽子岳・阿蘇山
こちらも年初から決めていた予定の1つで、5月、6月に咲くミヤマキリシマを絶対に見に行こうと決めていました。当初は九重に行く予定で、法華院温泉山荘を予約していました。
何かしらトラブルはつきもので、九重のミヤマキリシマは毛虫の被害が強く、行こうとしてたタイミングではミヤマキリシマが十分に見られない可能性が浮上。調べ直してみると阿蘇の烏帽子岳であれば、毛虫の被害も少なく、ミヤマキリシマが綺麗に咲いていそうと情報あり。
急遽予定を変更し日本百名山の阿蘇山に合わせて、ミヤマキリシマで有名な烏帽子岳を登ることにしました。
結果的には烏帽子岳で大正解。一面のミヤマキリシマと阿蘇の火山帯を味わえる濃厚な1日を味わえました。
烏帽子岳の登山口になっている『草千里ヶ浜』には、何頭かの馬が居ました。営業時間になると広い草千里ヶ浜を自由に歩いていた馬が乗り場のところに集まっていたので、頭がいいなと思いました。
個人的にはミヤマキリシマに匹敵するほど、お気に入りの1枚!!
多くは語るまい・・・。山肌をピンク色に染めるほどの圧倒的なミヤマキリシマが、目を通してゆずの感情に働きかけてきます。どうだこれが見たかったんだろうと。
阿蘇外輪山の谷のように変化する地形、阿蘇山からの噴煙などの風景は、ただのミヤマキリシマではなく、ミヤマキリシマだけでは終わらない阿蘇の底力を知れました。ミヤマキリシマ自体は別のところでも見ることが出来るので、次回は様々な場所でミヤマキリシマを見たいと思いました。もちろん九重のリベンジも考えていますよ!
第2位 :2月21~22日 夏沢鉱泉+硫黄岳
第2位は2月厳冬期の硫黄岳です。
雪山の経験がそんなに多くは無い点、コロナで体力自体が低下していた事もあり、2021年、2022年の冬山は低山もしくは標高差の少ない山、入門編と言われるような雪山に行っていました。
このまま難易度が高い雪山に挑戦しないでいいものなのか、そんなふうに思い、準備をしっかりしてチャレンジをすることにしたのです。
道具、体力を特に準備して迎えた当日は、快晴かつ風の少ない奇跡の1日。この日ばかりの山のコンディションは神様にお礼を言いたくなるほどベストなものでした。
硫黄岳は雪山難易度としては中の下にあげられますが、自分が思っていたよりも1個上のステップである雪山が登れたことに、自分の成長を感じられた思い出のある山となりました。
この寒い冬でも営業してくれているありがたい夏沢鉱泉。茅野駅からの送迎もあるので、公共交通機関で登ることがほとんどのゆずには助かります。特に平日は北八ヶ岳ロープウェイぐらいしか路線バスが無いので、貴重な交通方法です。
あとは鉱泉とはいえ、温めたお湯に入れる幸せよ・・・!!
みなさん、こんにちはゆずです。 2023年2月の厳冬期に八ヶ岳の硫黄岳に登頂したときに、拠点として夏沢鉱泉に宿泊してきました。その時に利用した夏沢鉱泉が素晴らしく、夏や秋にも使いたい!また冬に再度硫黄岳に登頂する時に使いたい!と思ったので[…]
色彩豊かな春・夏・秋も魅力的ですが、冬はモノクロのように色が少なくなるのも幻想的。
寒さ、ハードルの高さなどから、よりこの景色の特別性を感じることが出来ます。風が無いと、雪が音を吸収して、自分の心臓や呼吸の音しか聞こえないぐらい静寂。ふとこの景色で自分たちしかいないんだと感じさせられます。
夏沢峠から稜線は、雪が舞うのがわかるほど急に風が出てきます。ここで細心の準備をしていきましょう。ピッケルに持ち替えて、いざ。
雪の花、エビの尻尾、岩稜につく雪の造形はこの時期しか見られないもの。
ずっと隠れていた南八ヶ岳方面の景色を硫黄岳山頂から見たときは、涙腺が崩壊しそうになりましたよ。いつかは行きたい冬の赤岳。
第1位:7月23~26日 裏銀座縦走路
今年は文句なしに北アルプス裏銀座縦走路が第1位です!!
人生初の3泊4日登山、体力的にも精神的にも無事に行けるようにしっかりと年初から計画を立てて、準備をしてきました。
皆さんこんにちは、ゆずです。 7月下旬、北アルプスの裏銀座縦走に3泊4日で行ってきました。人生はじめての3泊4日の縦走山旅なので、心配事が多かったです。 実際に3泊の行程をどう考える? ここまで連続で歩くと体力持つかな? 重たい荷物は辛い[…]
これも奇跡的に行動中に雨に当たらず、天気は快晴に近く、後悔の残らないやりきった山行になりました。
新しい山域を踏破したことの達成感、荷物の厳選と軽量化に割いた時間、膝痛や途中の食欲低下や熱中症などへの不安を乗り越えてきた経験は何物にも変えられません。経験されている人には過剰なものと捉えられてしまうでしょうが、硫黄岳同様に達成感と成長を感じた山旅となり、次のステップに自分は上がれるんだなと自信にも繋がりました。
来年は裏銀座行けたので、次は雲ノ平!表銀座とかも行ける?別の日本百名山に挑戦してみる?など2021.2022年には無かった挑戦欲が感じられるようになりました。人は停滞だけだと慣れちゃいますね。
一日目に膝の違和感を少し感じ、登らなかった烏帽子岳。残念ではありましたが、結果的に膝の痛みが出なかったので後悔はありません。また行きます!
槍ヶ岳を見ながら進めるので、七倉ダムから行くほうが個人的には良いと思いました。近づいていく感じが、ワクワク感を駆り立てます。
大好きなハクサンイチゲ。
このような過酷な環境に建つ野口五郎岳。
野口五郎岳から水晶岳までの縦走路。近いようで遠く、そしてすっごく暑かった・・・。
水晶小屋も険しい場所に建ってますよ、ホント。
大好きな野鳥。ハイマツに止まるウソ♂
朝起きるのは辛かったですが、見てよかった水晶岳からの日の出。北アルプスのへそのようなところなので、周囲すべて山、山、山!!
鷲羽岳への上り、きつかったです。登山口から1000mぐらい登ってきたのに、さらに100-200m前後を繰り返されるのは体力削られました。
山岳の景色としては、今回一番と思っています。鷲羽池と槍ヶ岳の風景。
三俣山荘、双六岳方面。水晶岳から続く鷲羽岳、双六岳のアップダウンは一番きつかったかも知れません。近いようですっごく遠かった・・・。
一番の心残りが、天空の滑走路たる双六岳から見る槍ヶ岳が見られなかったこと。ここは是非ともリベンジしたい!!
ラストは三連続のグルメたち。鏡平小屋の味噌ラーメンは汗かく体にしみる塩分、わさび平小屋のそうめん、トマトは暑さと疲労でボロボロになった体に染み渡る旨さ。
わさび平小屋のそうめんは、2023年の登山中で食べた食べ物で一番美味しかったと思います!!わさび平小屋があって、本当によかったと思いました!!
ありがとうございました!!
さいごに
2021年、2022年と登山は行けており、1つ1つをじっくりと楽しむようになっていますが、新しい日本百名山に登っていなかったりとチャレンジ自体は減って、やや停滞気味であったことも事実。
やはり目標みたいなものはモチベーションに大切だと思うので、2024年は今まで行ったことのない地域(南アルプスとか西日本は全然行っていない)、もしくは百名山(甲武信ヶ岳、北岳あたりが候補)に登ろうかなと思います。そのほか、ロングトレイルなんかもやってみたい。皆さんの来年に行きたい山を是非とも教えてください。
それではみなさん、今年もよろしくお願いいたします。今年もワクワク感にあふれる良い山旅を!