みなさん、こんにちはゆずです。
以前 FUJIFILM X-H2を登山用のカメラとして新調したことを記事にしました。
みなさん、こんにちはゆずです。 いきなりですが登山でカメラ使用しているでしょうか?コンパクトデジタルカメラから始まり、カメラとレンズが別になるミラーレスカメラを導入して約6年経ちました。 [sitecard subtitle=関連記事 ur[…]
購入して約 半年が経ちました。色々と 使ってみて 使い勝手が分かってきましたが 、今回はボディではなくレンズのお話。『TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD』というTAMRON社のものをつけっぱなしで利用して来ました。
皆さんは登山中に感じた事がありませんか?
- レンズ交換大変に感じるとき
- 高山植物、ライチョウが遠すぎて、もう少しだけ遠くを撮りたいとき
そんなときにこのレンズ。
焦点距離の利便性は言うまでもなく、35mm換算で27-450mmという広角~望遠域を様々な画角で切り取ることが出来るレンズ。実際に登山で使用したときのメリット、デメリット、どんな写真が撮影できるのかを挙げていきましょう。
メリット
- レンズ1本で35mm換算 27-450mmの焦点距離
- 簡易防塵防滴
- 純正レンズには無い選択肢
- 純正レンズよりも金額面で少しだけ手が出しやすい
- 広角域が寄れる
- FUJIFILMカメラボディの鳥オートフォーカスもしっかりと追尾する
- フィルター経が67mmなのでフィルターも少し安い
- X-H2との組み合わせで、さらに焦点距離を延ばせる
デメリット
- 広角から望遠など大きく距離を変えると、すぐにピントが合わない
- 動画撮影時の望遠側の手振れ補正機能の性能が低い
- FUJIFILMボディの特徴で、35mm換算で27-35mm撮影時のファインダー、モニターの広角域の歪曲収差がかなりある(撮影後の写真は修正される)
- 大きく、重い
TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXDの魅力
ゆずは行動中のレンズ交換はしたくない派。腰を据えて風景を撮影するとき、星を撮るときなどは除いて、歩きながら写真を撮っていくときにレンズ1本で色々な被写体を撮影したい。
OLYMPUSからFUJIFILMのXマウントに乗り換える決意をしたレンズが、TAMRONから発売された『18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD』という奇跡のレンズ。
レンズ一本で35mm換算で、焦点距離27-450mm相当をカバーするこのレンズの登場は非常に魅力的で、ゆずが求めるレンズとしては十分。
評判としては広角→望遠に急に動かすとピントが少々合いにくい、焦点距離で考えるとコンパクトだが重いは重い、映りは抜群では無いが及第点。などが挙げられますね。
その辺を実際に使ってみて深掘りしていきます。
メリット
- レンズ1本で35mm換算 27-450mmの焦点距離
- 簡易防塵防滴
- 純正レンズには無い選択肢
- 純正レンズよりも金額面で少しだけ手が出しやすい
- 広角域が寄れる
- ボディの鳥オートフォーカスもしっかりと追尾する
- フィルター経が67mmなのでフィルターも少し安い
- X-H2との組み合わせで、さらに焦点距離を延ばせる
この辺りでしょうか。Xマウントでこの焦点距離で使えるレンズが無いので、焦点距離が唯一無二の魅力。純正だとXF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR(35mm換算 27-202mm)しか無いので、競合相手はいません。
X-H2との相乗効果で、焦点距離を写真なら4000万、2000万、1000万にトリミングする機能でそれぞれ2倍、1.4倍と距離を延ばせますし、動画は4K動画が劣化なく2倍ズーム可能。今のところ、レンズ1本で4K動画を35mm換算で27-900mm撮影出来るミラーレスカメラボディ&レンズはこれだけなはず。
簡易防塵防滴はマストで無いと困るもので、寄れる、少し安いとかは非常に嬉しいですが、2番手ですね。
焦点距離を延ばせる機能がレンズの幅を広げる
X-H2との組み合わせの部分を詳しく書いておきます。以前にも書いたので、知っている方はデメリットに進んでください。
- 1.4倍クロップで約2000万画素、2.0倍クロップで約1000万画素保持
- 4K動画で画質の劣化なく、焦点距離を2倍にできる『デジタルズーム機能』
同時期に発売されたX-H2Sでは2つとも出来ませんし、X-T5は4020万画素対応しているのに8K動画が撮れないのでデジタルズームが出来ません。2つ出来るのはX-H2だけです。
元々の焦点距離(35mm換算) | 27~450mm |
1.4倍クロップ併用(約2000万画素) | 27~630mm |
2.0倍クロップ併用(約1000万画素) | 27~900mm |
動画デジタルズーム機能(2倍ズーム可能) | 27~900mm(4K画素劣化なし) |
X-H2 + TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXDで、レンズ1本のカバー出来る汎用性が何よりの決め手となりました。
以下の写真は35mm換算で450mmで撮影したものです。デジタルテレコン機能(クロップ)を使用して、上から1.0倍、1.4倍、2.0倍になっています。ブログレベルの圧縮した写真ならほとんど分からないですね。
35mm換算 450mm
1.4倍テレコン 35mm換算 630mm相当
2.0倍テレコン 35mm換算 900mm相当
デメリット
デメリットも当然あります。この辺りは小さなストレスを重ねる部分なのでファームウェアで是非とも改善してほしい、とっっっっても期待しています。
- 広角から望遠に一度に大きく距離を変えると、すぐにピントが合わない
- 動画撮影時、望遠側の手振れ補正性能が低い
- FUJIFILMボディの特徴で、35mm換算で27-35mm撮影時のファインダー、モニターの歪曲収差がある(撮影後の写真は修正される)
- 大きく、重い
この辺りですね。特に上の3つは使っていてストレスを感じる部分。景色を撮影していて急に鳥が飛んできて望遠で撮影しようとしてもピントが合わない、望遠側で鳥の動画撮影するとかなり手ブレする、カメラ上の水準器で水平を保って撮影しても修正された写真を見て斜めに傾く、これらの現象があります。
対応策として、ピントに関しては一度中望遠で合わせてからだと大丈夫、手ブレは三脚を使用するか写真なら問題ない、水平がズレるのは撮影後に傾きを確認する、これらを行えます。
参考程度に以下の写真は、カメラ内で水平線に合わせて撮影したものです。歪曲収差は補正されていますが大体、左下に傾いていることが多い…。
実際の写真
デメリットで話した通り、撮影した写りというよりはオートフォーカスや手ブレなどの機能的な部分には不満があります。
焦点距離の利便性は高いので、あとは撮影された写真がどれだけ写るかですね。その辺の判断材料として、載せていこうと思います。
カメラ | FUJIFILM X-H2 |
レンズ | TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD |
サイズ | 1200 × 800に圧縮 |
jpeg 撮って出し(基本Provia) |
18mm(35mm換算:27mm)
27mm相当だと、広大な稜線を映し出そうとすると微妙に足りない気がします。これは24mm相当を以前使っていた事もあるので、慣れでしょうか。
火口なども広大過ぎますので、一部を切り取る形。
広角は被写体に寄れるので、パースを利かした写真も出来ます。
広角域だと逆光になることもあると思います。フィルター使用していますが、フレア、ゴーストはある程度あります。ただそこまで酷いものではありません。
参考程度にもう一枚。
窓が凍りつき結晶になっていたので撮影。窓に結構寄せても撮影可能なので、寄れるにこしたことはないです。
19~100mm(35mm換算:28.5~150mm)
この辺りは1番多用する焦点距離でしょう。様々な画角を切り取ることが出来ます。
足元に生える高山植物もバッチリ!もう少しアップで撮れるとなお良かったです。
ミヤマキリシマが咲く登りの登山道。どうしても近づけないことも多いので中望遠の自由性は高い。
透明感、光の抜け具合も良いと思います。ゆずの使用用途では満足しています。
圧縮効果も調整容易。
アーチになっている登山道の奥行き感も撮りやすい。
緑の良い色味も出ていますね。ここまで行くと歪曲も目立ちにくくなります。
室内でも使いやすい焦点距離です
テーブル上の距離感ならピントも合うので、問題なく食事の写真も撮影出来ます。
稜線を切り取り撮影。岩の荒々しい感じがしっかりと描写されていると思います。
あとは参考程度に。
101~200mm(35mm換算:151.5~300mm)
この辺りは高倍率ズームの焦点距離の少し望遠側。望遠レンズに入り込む焦点距離となってきています。
より圧縮効果や切り取るような写真が多くなります。この辺で撮るものが多ければ、よりメリットは強いでしょう。
少し遠目の高山植物もしっかり撮影。意外と近場に居なかったりしますので、この今日はやはり良い。
谷の反対側をクローズアップも問題なし。
カタクリの花を切り取る。ボケも出しやすくなるので奥行き感も出てきます。
雪の結晶が付いた雪の花もアップで。
広角だとこのように奥の山を大きくは撮影出来ないので、この焦点距離ならでは。
富士山との距離が離れすぎていても、ここまで焦点距離の自由度が高いと構図の調整も自由。
201~300mm(35mm換算:301.5~450mm)
ある意味、このレンズの真骨頂。ここまで焦点距離が延ばせるから、このレンズを求めているとゆずは思います。正直、望遠レンズに比べると描写は落ちるでしょう。それでも十分に感じます。
登山道から離れたフクジュソウもバッチリ。
群生地のハクサンイチゲの中から、1つを選んで撮影出来るのもこのレンズなら問題なし。
高いところの葉も撮影可能。
背の高い桜も狙えます。広角だとまだゆずは技術不足なので、この距離はありがたい。
クローズアップしたからこそ、雪のキラキラが分かる。普段気にならないようなところを望遠で撮影すると、景色が変わるのも魅力。
富士山近くの稜線程度の距離なら、ここまでアップで撮影可能です。
犬にも警戒心を与えないぐらいの距離から撮影出来ます。
野鳥
ゆずが450mmまで撮影したいのは、登山中に野鳥撮影機会にあったときにすぐに使えるから。望遠レンズも良いですが、荷物にはなりますし、交換の手間もある。高倍率ズームレンズなので、この距離の描写は格別ではないですが、しっかりと撮影出来ます!
ただ野鳥メインには焦点距離短いと思いますので、その点は加味してください。あくまで登山メインでの野鳥撮影のお話しです。
カルガモ
ウソ
距離が取れる分、警戒は少しは下がるので撮影機会も増えてきます。35mm換算で200m程度の高倍率ズームレンズだと、このウソには逃げられていたと思います。
モズ
規模にもよりますが、畑の真ん中ぐらいなら、このくらいで撮影出来ます。
抜群ではありませんが、飛翔シーンも鳥オートフォーカス機能があるので、撮影しやすい。
ウコッケイ
人馴れしている鳥なら距離が近づけます。ここまで近いと高倍率ズームレンズでも、羽毛の解像感もかなり良いと感じました。
さいごに
性能よりも利便性、そんな言葉が当てはまるかと思います。とはいえ妥協しているわけではなく、最低限以上の仕上がりにしています。それでいて、純正高倍率ズームレンズよりも安いのは助かります。
登山ではつけっぱなしは非常に楽。改めてですが、そこを再認識させてくれる素晴らしいレンズです。
オートフォーカス、動画の手ブレに関してはファームアップで上手い調整してくれることを祈りつつ、このレンズを使用してくれる人が増えると嬉しいなと思いました。
それでは皆さん、良い山旅を!