皆さんこんにちは、ゆずです。
最近暑くなってきました。これから夏の時期がやってきますが、夏の時期は低山に行くと蒸し暑いので、なかなか選択肢には上がらない。日帰りで涼しい場所どこかないかと、探していたところ、富士山がありました!
富士山は都内から比較的近い割には、山頂まで行くのは長いので一泊かかる印象が強かった。調べてみると車で行ける5合目から山頂ではなく、3合目から5合目に行く間の樹林帯歩きなら楽しめそうでした。
そんなこんなで日帰りで富士山の3合目から5合目を歩いた結果、交通アクセスも行きやすい、8月の真夏なのに30度以下の活動しやすい気温で非常によかったです!
今回は真夏に行きましたが、紅葉の時期はカラマツが黄色に色づくようなので、時期を変えてまた行きたいと思った素晴らしい山でした!
標高は高いものの道はしっかりとしており、トイレも途中にあるため、山を始めた初心者にも向いているのかと思いました!
- 夏の富士山3~5合目は気温20~25℃程度の快適な環境。ただ5合目は森林限界の関係で遮る木々がないので、直射日光の洗礼はきつい。
- 3~5合目の登山道はハッキリとしており、道には迷いにくい。歩きやすくここだけ日帰りで行くのも面白い。つなげることが出来れば、山頂や精進湖方面まで足を延ばせる。
- 3合目は樹林帯、5合目は森林限界を超えて富士山全貌が見られる好展望。高山帯のウソ、センダイムシクイ、ルリビタキなどの野鳥が生息。シャクナゲ、コケモモも、ダケカンバ、カラマツ、シラカバなどの植物の植生も数多くみることができる。
- 公共交通機関が充実しており、3合目は富士山・河口湖駅からの路線バスを利用。スバルライン5合目からは新宿までの直通高速バスがあるので、非常に便利。
- トイレも途中にもあり充実。歩きはじめはトイレが無いので、事前にトイレは済ませておくこと。
行程
日時:2022年8月7日
コースタイム:3合目バス停~奥庭~スバルライン5合目バス停:約4時間半(実際は5時間半)
メンバー構成:2人パーティー
3合目バス停で下車し5合目までを徒歩で移動します。途中、雑誌にも載っていた奥庭荘に寄り、森林限界を越えてスバルライン5合目まで。約1740mから2305mの約500mほどを5時間弱で登ります。
アクセス
富士山は日本一の山ということもあり、非常に人が多い分、公共交通機関でのアクセスが容易です。今回はスバルライン5合目を利用する関係で、富士山・河口湖駅からの路線バス、もしくは新宿からの高速バスを利用します。高速バスに関しては夏ダイヤで1時間に1本程度かなりの数が出るため使いやすい。
注意点として、富士山 3合目 バス停を使用する場合は 高速バスは停まらないので、 路線バスを利用することになります。
新宿 ~ スバルライン5合目 | 高速バス 約2時間半~3時間 |
富士山・河口湖駅 ~ スバルライン5合目 | 路線バス 約1時間 |
今回は行きに路線バスを使い、帰りは スバルライン5合目から高速バスを使って新宿まで高速バスを利用して 直接 帰っています。1本で登山口から帰れるのはホントに魅力!
今回の山行の金額
料金(都内起点)
新宿 → 富士山駅 高速バス | Web予約 片道2000円 |
富士山駅 → 三合目バス停 | 1120円 |
スバルライン五合目バス停 → 新宿 | 3500円 |
富士駅前(Megu fuji) 素泊まり | 6500円 |
往復 合計13120円 |
今回は 早朝から時間をゆったり使いたかったので、富士山駅から路線バスで移動するために 宿泊をしました。富士山近くということもあって、ホテルは結構充実していました。
宿泊を絡めなくても、早朝からの電車移動でも日帰りは可能です。交通費だけなら往復7000円弱なので、八ヶ岳よりも安くて近いですね!
今回の撮影機材
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡ 紹介記事はこちら |
レンズ | M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3 紹介記事はこちら |
M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II 紹介記事はこちら |
2022年8月はOLYMPUSのカメラを使用していた時期。富士山の5合目以上は野鳥の印象は無かったですが、調べてみると奥庭荘周辺には高山にいる鳥などは多く住んでいる様子。高倍率ズームレンズだけではなく、望遠ズームレンズも持っていったので、結果的にはよく野鳥が撮影できました!
山行の記録
※注意
この山行記録は参考にする程度にとどめて、必ず登山地図を持参してください。
トイレ情報
今回のコースにトイレは3つ。
コース途中の奥庭荘、奥庭駐車場公衆トイレ、ゴールのスバルライン5合目です。スバルライン5合目はなんにも問題ありません。普通のトイレです。
- ※クリックでが見られます。奥庭荘:汲み取り式、やや汚い
-
建物の裏手に2つのトイレ
やや古さもあり、トイレだけを利用するなら、奥庭公衆トイレの方が良いですね。
- ※クリックで開きます。奥庭駐車場公衆トイレ:水洗で綺麗
-
奥庭公衆トイレはとても立派
ここは山の上とは思えないほど綺麗です。
水洗の十分に綺麗なトイレです。
前泊と3合目バス停まで
やってきました富士山駅。高速バスで行くもよし、電車で行く前よし。今回ゆずは高速バスを使って来ました。
素泊まり宿にしたので晩御飯選びは色々とトラブルがありましたが、魚民で落ち着きました。チェーン店で味気ないですが、夜まで開いているのはありがたい。まずは食事が取れないと話になりませんから。
富士山駅から徒歩3分ぐらいにある素泊まりゲストハウスのMegu fuji。2021年にできたようで、建物の中はかなり綺麗。
屋上から富士山含めた周囲の山々を見渡すことができました。夕日が沈んだのは杓子山方面、明日の富士山登山が楽しみです。
7月から8月は夏ダイヤで運行しています。朝6時半からの路線バスがあったので、それに乗車。これぞ前泊のメリット。
8月の真夏でも富士山駅は標高が約850m あるので、早朝は26°cに行かないぐらいで比較的涼しい。これが富士山に登っていくと、どれぐらい気温の変化があるのか楽しみです。
路線バスだけが止まる3合目バス停に到着。多くの観光客を乗せていましたが、3合目で降りたのは我々だけでした。他の乗車している人たちは、ここで降りていく我々が珍しそう。
だいたいの人が5合目まで乗りますよね(笑)
バスの人たちの好奇の目に晒されながら、登り始める。
3合目バス停から登山開始!
標高約1680m の3合目の気温は約21°c。朝とはいえ、やはり涼しく選んで正解でした!
苔と原生林を歩き、奥庭荘へ
富士山は植物がないようなイメージが強いですが、あくまで森林限界を超えた先の話。5合目より下に関してはこのような樹林帯が広がっています。
富士山麓の樹海などよく言いますね。
そしてこの原生林が何とも美しい。北八ヶ岳に近いような苔がたくさん生えており、それでいて八ヶ岳よりも都心からアクセスがしやすい。
この段階で穴場を見つけた感がして、テンションが上がりました!
テンションが上がりすぎて、形の綺麗なキノコを撮影するだけで楽しい。
樹林帯歩きなので日差しが強くない点も良し。日差しがいい感じのアクセントになって、写真欲を掻き立てます。
また富士山は意外にも野鳥も多く、特にここ3合目から5合目の間に関しては木々も生い茂っているため、多くの野鳥が飛び交っていました。
標高としては2000m近いところにあるので、夏の高山帯にいる野鳥が見られます。樹林帯を飛び交っていたのは『ルリビタキ』。まだ鳥の判別する知識不足なので、おそらくメスか若鳥ですね。
標高1786m にある少し開けた樹林帯。この辺りの足元もよくよく見ると、もう火山灰の土になっています。改めてですが、富士山は火山なんだと認識させられます。
富士の樹海は磁石が使えず道に迷う。そんなイメージが先行していますが、この辺りは GPS もしっかり使え道迷いをすることはほとんどありません。
道に関しても標識もありますし、踏み跡もしっかりとしています。
コケに包まれた樹林帯の山歩きをただただ味わいましょう。
植生はダケカンバやシラビソ、カラマツと種類も豊富。
ここの道がとってもいいんだな!!光の差し方、上も下も緑が綺麗で素晴らしいバランス。
あぁ、何時までも歩いていたい…なんて綺麗な芸術的な道だろうか!
ギンリョウソウさん、こんにちは
奥庭へ向けて、ガンガン登って行きましょう!
初夏の時期は石楠花も楽しめそう。意外にも花も愛でられる富士山3合目。
奥庭も近くなってくると森林限界も近いようで、木々がだいぶ低くなってきます。青空がいい感じです。
おー!!富士山の姿が見られました!やっぱり見れると嬉しいですね。
しばらく登ると奥の方に建物が…?
到着しました、奥庭荘。右側に有名な野鳥が水浴びに来るスポットがあり、人が三脚を構えて待ち構えています。
ただ3合目から登ってくると、ちょうど画面真ん中を通らなくてはならないので、非常に歩くのが気まずい…。カメラ前を通らないと先に行けないので、心を強く持って通りましょう。
奥庭荘の全体。他が5合目付近に多く小屋がある中、ここだけはやや特別感ありますね。ゆずとしては、人も少なかったので今度は泊まってみたいと思いました!
せっかくなので昼食を食べました。色々とあるなかで、わらじ定食というものを注文。
おにぎり3つに花豆やキノコの煮付け、豚汁、スイカとしっかりとしたボリューム。
わらじの名の通り、おにぎりの下にはわらじが置いてありました。お腹も減っていたので、非常にありがたい!他にもこけももジュースに惹かれました。
奥庭からスバルライン5合目バス停まで
奥庭では、シャクナゲやコケモモなどの植物。ウソ、ルリビタキ、ホシガラス、メボソムシクイなどの高山帯にいる野鳥の紹介がされています。
シャクナゲとルリビタキは先ほど見ましたね!
奥庭だけなら、更に整備されています。この辺は登山客のほうがいないぐらい。
東屋もあって、休憩にももってこい。お弁当ある方はこの辺りでの休憩もオススメです。
だいぶ木々も低くなり、富士山全体を見渡す展望スポットになっていきます。
少々歩きにくい石畳を登り、奥庭駐車場までえっちらおっちら。
3合目ぶりのスバルラインに合流。ここでトイレ休憩を挟んで、あとは5合目までラストスパート。
スバルライン5合目まで続く『御中道』を進みます。道路を横切ると、再度樹林帯の中に入れます。
御中道の案内図。スバルラインの少し上を平行に進む形です。
ここにも動物の生態が書いてあります。オコジョ、ニホンリス、ヤマネ、ノウサギなどの動物には全然会ったことがないので会いたかった…。
その代わり、コガラの幼鳥が姿を見せてくれました!幼鳥ゆえに人間に対する警戒心も低く、自分たちの頭上ぐらいまで近づいていてくれました。
たくさん写真や動画も撮影できて、非常に満足!
残っているシャクナゲもありました!
河口湖も御中道から望める。こう見るととても広大です。
富士急アイランドのジェットコースターも小さい。山から見ると全てがちっぽけに見えますね。
だいぶ小さい写真しか撮影が出来ませんでしたが、亜高山帯に生息する鳥『ウソ』が画面中央に写っています。茶色と黒色のウソは♀ですね。
♀に会えただけでも嬉しいですが、オレンジほっぺの♂に会いたかったです。ウソは口笛を吹いているような鳴き声になるので、良く耳をすませてみてください!
以前歩いた戦場ヶ原に可愛いウソが見れたので、よければ見てください!
皆さんこんにちは、ゆずです。 先日、冬の日光に山登りに行きました。冬の戦場ヶ原は冬が多くても歩きやすく、公共交通機関も発達しており、レンタルやツアーなども豊富。 がっつりとした冬靴などが無くても3シーズン用の装備に少しプラスすることで、冬[…]
こちらはセンダイムシクイ(たぶん)で、スズムシが鳴いているようなさえずり。ただこの時に初めて撮影しましたが、ここまで近くに寄ってきて姿を見れることは今までなく、非常にテンションが上がりました!
途中には休憩に適した東屋もあります。ただ数が少ないので、タイミング合わないと空きは無さそうですね。
後半は土も赤色に変化し、より火山帯の雰囲気に。
木々がほとんど無いので、日差しが凄まじい…。こんな時に大活躍したのが日傘!
真夏で高山が涼しいとはいえ、日差しは真夏の暑さなので自分だけの日陰を携帯出来るので、非常に重宝しました!
行動中に使わなくても、休憩の時に広げて日陰で休めるので持っておいて、ゆず的には後悔ないと思います。
みなさんこんにちは、ゆずです。 いきなりですが登山では雨具、とっても大切です。山で行動する時に、両手を防がないレインウェアはとても大事ですが、意外にも重宝するのが『傘』です。 傘にどの程度の重要性を置くかは人によって変わりますが、ゆずの場合[…]
少し回り込んできたので、富士山を見る雰囲気も変化してきています。
シラビソの林もまだ点在。林があると日陰ができて、本当にありがたや~。
さてそんなこんなしていると、御中道のゴールである『スバルライン5合目』に到着しました。
ここだけは異常なまでに栄えています。高速バスも多く行き来し、これから山頂方面に向かう人も多くいます。
レストラン、郵便局、宿泊施設などなど、流石は日本一の富士山登山口ですね。山頂に行くときに、また来ますよ!
5合目からの景色でも絶景なんですけどね。
炎天下の下、割高の観光地価格と分かっていても、ソフトクリームに手が出るに決まっているじゃないですか。ヒンヤリしたアイスが身体から都内に帰るまでのエネルギーになってくれました。
帰りは富士山5合目から新宿までバスで1本。これが本当に助かりまして、乗り継ぎも無く、鈍行電車で揺られて帰ると横向きシートでより疲れる…。多少は狭くても、正面向きになっている高速バスは十分に快適な移動手段だと思います。
さてこれにて富士山3合目〜5合目も終わり。
さいごに
真夏の山登りの選択肢として、富士山3合目〜5合目いかがでしたか?
高山帯に住む野鳥も点在し、樹林帯から森林限界を超えて展望が優れる環境に変化していく様子を味わえるのが、このコースの魅力ですね。
山頂までは確かに行かないので、達成感は少ないと思います。混雑した富士山よりも静かな山歩き楽しみたい、夏に涼しいところに山歩きしたいと思う方には、自身を持ってオススメ出来るルートです。
奥庭荘に泊まったり、青木ヶ原樹海を越えて精進湖に歩き通すなど、他のルートも選択肢にいれると面白いでしょう。私の希望は1合目から登ることができると面白そうと思いますけどね!
それでは皆さん、良い山旅を!!