皆さんこんにちは、ゆずです。
思い出に残る山、白馬岳から雪倉岳を経由して朝日岳の縦走路の3日目です。3日目の見所は朝日岳からの栂海新道方面の展望と、蓮華温泉までの下山路の高山植物の群生でしょうか。
稜線歩きの2日目も終わり、あとは下山して帰路につくわけですが、まあ結構長い道のり。絶景の稜線に後ろ髪を引かれながら下る、そんな白馬縦走の3日目をご紹介していきます。
ちなみに登山道・山小屋の営業状況は、必ず確認してから行くようにお願いします。
- 朝日小屋から朝日岳を越えて、蓮華温泉までのコースを紹介
- 栂海新道へ延びる縦走路と下山道に咲く高山植物を見ることが出来る
- 歩行時間は7時間15分と長め。バスの時間もあるので、時間は注意
- 道中のトイレはない
- コースの終盤に来る200m程度の最後の登りがきつい
- 下山後には蓮華温泉が待っている
山行の概要
日時:2019年7月30-8月1日
メンバー構成:2人パーティー
コースタイム:山と高原【3日目のコースタイム約7時間15分】実際には9時間。
私のペースは大体、写真を撮って休憩入れて、コースタイムのちょうど~少し遅いぐらいです。稜線での写真撮影の時間や高山植物を撮影したり、下山するにつれて暑くなる気温にやられ、時間がかかっています。
ルート紹介
3日目は朝日岳から栂海新道に続く美しい稜線と、最終日まで楽しませてくれる高山植物たちが魅力です。下山後は温泉が待っているのも、素晴らしいポイント!
稜線上の歩きはそこまで多くなく、結構道のりは長めです。個人的には帰宅するために決まったバスに間に合わせる必要があるので、3日目が一番きつかったです。
ずっと下ってからのゴールに前に登りなおす必要があるのも、このコースのいやらしい所。標高が下がって暑くなり、ただで疲労の蓄積があるのに、最後の登りは地獄でした。
下山場所が温泉旅館でも、最後の登りはきつかった。
公共交通でのアクセス
行きに関しては1日目を参照。
皆さんこんにちは、ゆずです。 思い出に残る山は沢山あると思いますが、特に印象に残った山はあると思います。ゆずは北アルプスでも特に気に入った山域が、白馬岳から雪倉岳を経由して朝日岳の縦走路です。 気に入っている理由は『高山植物の多さ』に尽き[…]
3日目は蓮華温泉に下山後に、都内まで戻る必要があります。
東京まで | |
蓮華温泉 ~ 糸魚川駅 路線バス | 1時間35分 2100円(期間限定) |
糸魚川駅 ~ 東京 新幹線 | 2時間15分 11200円(指定席) |
時間はまずまずかかってしまいますが、アクセスは良い方です。下山口からバスで1本で、直接新幹線の駅に行けて帰れます。
路線バスも期間限定で7月中旬~8月中旬の毎日、7月中旬~9月末までの土日祝日の限定運行です。そして長野~金沢区間の北陸新幹線は通常時から30%ぐらい安くする方法が無いので、定価に近い金額を出すので、交通費がとにかく高い。
バスの運行期間と交通費にお気を付けてください。
今回の撮影機材
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M1 紹介記事はこちら |
レンズ | M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 紹介記事はこちら |
設定 | jpeg撮って出し |
ピクチャーモード:ViVid |
昔相棒のE-M1はバッテリー持ちもあまり良くなかった。USB充電も出来ずにコンセントから直接バッテリーのみを充電することになるので、予備バッテリーは必須。2泊3日では3つ使いました。
MarkⅡもUSB充電が出来ませんが、バッテリー容量がかなり増えたので使いやすいです。ただUSB充電出来るほうが圧倒的に便利ですけどね。
山行記録
※注意
この山行記録は参考にする程度にとどめて、必ず登山地図を持参してください!
トイレ情報
- 朝日小屋
- 蓮華温泉駐車場の公衆トイレ
トイレは最初と最後のみ。
これまでトイレはそこそこあった方の白馬縦走でしたが、この3日目にいたってはトイレが途中にありません。それでいて下りは7時間15分、登りは8時間20分という時間で、これをずっと我慢できる人は無敵ですね。
まあこの縦走路に来ている人は覚悟できている人だと思いますが、一度は排泄を外ですることになるでしょう。ゆずも小の方ですが、携帯トイレにしました。
なので注意する点は、登山道から見えない場所で排泄がしやすい環境を探すことだと思います。
人気の北アルプスのコースなだけあって下る人だけではなく、蓮華温泉から登ってくる人も多くいます。多くの人がすれ違う中で、ギリギリになって排泄する場所を探していては見つからないもの。外で排泄するときは、はやめに決断して準備と人目に付きにくい環境を見つけましょう。
汚い話ですが大の方は屋久島でしか使ったことがありませんが、大きなシートに排泄するタイプのものを使うと便利です。小を排泄する場合は、大きなシートタイプを使用するとゴミがかさばってしまうので、小型のmont-bellのものを愛用しています。
- トイレの写真 ※クリックで開きます
-
朝日小屋のトイレ。ここが山の中で入る最後のトイレです。
下山口にある公衆トイレ。登りの人はここの次が8時間先になります。
水洗で問題ないトイレですが、駐車場のトイレなので混んでいる時期だと、混みそうですね。
朝日小屋から朝日岳を越えていく
グッドモーニング!
縦走最後の日ですが、毎朝天候は優れませんね。それでも朝ごはんも美味しい朝日小屋で、十分にエネルギーをチャージして行動開始。
周囲は少し展望が見えるところはありますが、登る先の朝日岳は雲の中。
朝日岳の登りはこのようにガスの中で、展望はありません。
時折出てくる高山植物も良いですが、やはりガスが多いと沢山咲いているのに、やや気分もうつむきがち。本日は幸先が悪いです。
きっと今日は晴れると信じ、朝日岳に登っているとガスが薄くなり太陽の光が差し込みます。晴れろ~!
今回の縦走路では山頂がガスにおおわれていることが多いですが、無事に日本三百名山『朝日岳』に登頂です。
晴れるまで待っていたいところですが、今日も長丁場なので長居せずに出発します。
途中までは栂海新道に行く道を進むことになります。
間違って白馬方面に行かない様に注意して、下山していきます。
そんなこんな歩いていると、ゆずの思いが伝わったのか、ガスが晴れていきます。
流石は分かっています。この栂海新道への稜線が美しく見れたのならば、思い残すことは無いでしょう。
朝日小屋に宿泊した人の数名は、夕食の段階で栂海新道を行くことを宣言していたので、先に歩いている人達も薄っすらと稜線上に見えます。
振り返る朝日岳にかかっていた雲もほとんど取れて、綺麗な青空が広がっていました
鞍部まで一度下ると、正面には栂海新道への道のりがあり
この鞍部(吹上のコル)が蓮華温泉との分岐点ということになります。稜線上を歩き続けられないのは、非常に残念ですが下山をしていきます。
朝日岳にも別れを告げて、長い長い下りの始まりです。こんなにも稜線上は晴れているのに!
分岐から蓮華温泉まで
これまた2日目に少ししか見かけなかったニッコウキスゲも見られるようになっています。
雪渓も少し横切る場面もありますが、斜面は緩い。下り道ではありますが、下り始めは周囲に木々も無いので展望が開けます。
そしてここには『ハクサンコザクラ』の大群落が!
これには圧倒されました。花が小さいので遠くから見た時のインパクトは少ないですが、ここまでの群落は見たことがありません。
正直、ここまでの群落が3日目にあると思っていなかったので、嬉しい誤算でした。
花は咲いていませんが、ハクサンコザクラの葉っぱは周囲にはあったので、まだまだ咲く余地があるんでしょう!
小ぶりで可愛いですよね!
雲が朝日岳から完全に取れて、山容を望めます。
遠くにはハクサンコザクラのまた別の群落が見えます!良い感じで紫色に染まっていますね!
チングルマおじいちゃんの群落も負けておりません!
つくしみたいなやつ。
途中には大きな休憩場所が出てきました。
だんだんと美しい山容は見えなくなってしまうので、この景色の良いベンチで休憩しようと思います。
こちらは朝日小屋で購入できる、マス寿司。冷凍の状態で運ばれてくるようで、夜の寝る前に冷凍の状態で購入した人に配られます。
翌日には自然解凍した状態で食べられるという訳です。ゆずが食べた時間はだいたい朝8時ごろ。これがまた美味かった!!
酢飯がまた酸味があって食欲をそそる…、もう一個買っておけば良かったと後悔したぐらい。
別のベンチの間には、水場があったり。
時には崩落しているような、崩れやすい道も進みます。
徐々に周囲の木々で絶景の山並みが遮られてきています。
地図にも載っている『五輪ノ森』。この辺りまで来ると、周囲の木々も背丈の高い木が生えてきているのが、分かります。
樹林帯の後半には、開けそうな空間が広がり
五輪高原までの木道を一望できます!
砂場っぽい開けた稜線を下る。
後ろをみると朝日岳はも見えていますが、ガスに覆われて、物理的に展望が遮られています。
下も雲が出てきました。五輪高原はあと少し!
五輪高原は水場があるので、せっかくなので向かうことにします。
綺麗な水が流れている水場があり、冷えた水場でもあることからか、何人かの人が休憩していました。
この五輪高原は一部黄色に染まっている場所があります。
近づいてみると、黄色の花の正体はおそらくですが『キンコウカ』。
このように高原は緑と黄色に染まっています!
五輪高原を後にする。正直、ここからは消化試合。展望も減り、樹林帯の中で暑さと疲れと戦うことになります。
先ほどの小休止ではマス寿司を食べましたが、もう1つ別の押し寿司があります。くるみ寿司ですね。
くるみ寿司も大変美味しくいただけましたが、ゆず的にはさっぱりしているマス寿司の方が、より好みでした。
ゆずの汗を吸いに来たのか、しばらく蝶が手の甲に止まり、口をずっと動かしていました。
五輪高原からは樹林帯の急登を進みます。道幅も狭く、すれ違いもやや大変な場所であり、登りの方を待っていることもあったので、少々通過には時間を要しました。
その急登を下り、谷に向かって降りていくと川を渡るための橋を渡ります。
谷間に来るぐらい下がってきました。この段階で朝日岳からは標高1000mぐらい下ってきていることになります。下ってきたね~。
周辺はうっそうとした森の中。湿気の含んだジメジメした森の中をただひたすらに進む。
もう1つ川を渡りますが、この辺りが今回の一番低いところ。この川を越えるとゴールの蓮華温泉まで200mほどの登り返しが待っています。
写真で見ると緑が透けて美しい風景ですが、正直この辺りは暑さと終盤の疲れかつ、最後の登り返しに参っています。
登りを終えると、湿原の広がる『兵馬の平』『アヤメ平』。広がる湿原に、色々な高山植物が咲いて、嬉しいはずなのに頭の中は登り終えたいことと、温泉に入って汗を流したい一心です。
湿原からは緩やかな登りが続きますが、ついに赤い屋根の建物が見えてきました。
お疲れ様でした。この縦走の終着点である『蓮華温泉』に到着です。
ここ蓮華温泉は露天風呂も数か所ある有名な温泉なのですが、疲れとバスの時間を考えて、残念ながら内風呂のみを入浴しました。
独泉出来れば写真など撮りたかったのですが、コンスタントに人が入っていたので断念。とってもさっぱりして、下山後の温泉は最高だと改めて実感しました。
室内はこのような感じで、軽食も食べることが出来ます。今度は宿泊でまったりと来たいお思いました。
蓮華温泉の近くにある駐車場からバスが出ます。平日ですが、結構な車の数ですね。
こちらが白馬岳登山バスの蓮華線。新幹線の糸魚川駅まで一本で行ってくれるとても便利な路線バスです。
さあ関東に帰る準備だ。旅を終える感じで残念なような、楽しかったような。
縦走後のバスの中は起きている自信はありません。ありがとう、白馬岳!!
到着するころには、少し日も傾いてきていました。はじめて寄った糸魚川駅も滞在時間は短く、駅近くでご飯を食べたのみで終わってしまいました。
東京に向かう北陸新幹線に乗車して、今回の旅はこれにて終幕。
さいごに
終わりました、白馬大縦走。白馬大雪渓の迫力と、白馬岳・雪倉岳・朝日岳の山々、圧倒的な数の高山植物を目の当たりにした、とても充実した登山となりました。
宿泊した小屋も綺麗で、食事も美味しかったので、道中の活力を蓄えるのにとても良かった。特に朝日小屋は人気が出る理由も分かります。
行程時間は決して短いものではないですが、この高山植物が咲き乱れる白馬縦走路。是非とも機会があれば、歩いてみてください。
それではみなさん、良い山旅を!